中古住宅を購入する際の注意点。重要事項説明と売買契約の大切さ

中古住宅を購入する際の注意点。重要事項説明と売買契約の大切さ

中古住宅を購入する際は、物件の傷み具合や立地条件など様々なことに注意する必要があり、注意点を挙げるときりがありませんが、特に注意すべきは重要事項説明と売買契約です。

重要事項説明と売買契約を疎かにすると、後悔することになるかもしれません。

はじめて不動産を購入する方へ向けて、中古住宅を購入する際の肝である重要事項説明と売買契約の重要性をわかりやすく解説しましょう。

1. 重要事項説明は「聞いた・聞いてない」を防ぐ大切な説明

中古住宅を購入する際はたくさんの注意点がありますが、最も注意すべき点のひとつが重要事項説明です。

重要事項説明とは、売買契約を締結する前に、中古住宅を仲介、または販売する不動産業者から口頭にて受ける、中古住宅の現状や、売買契約の内容に関する説明を表します。

中古住宅を購入する場合における重要事項説明を受けるタイミングは以下のとおりです。

中古住宅を購入する場合における重要軸説明を受けるタイミング

そして、重要事項説明では主に以下の内容が説明されます。

  • 中古住宅の所有者に関する情報
  • 中古住宅の傷み具合に関する情報
  • 中古住宅の耐震性に関する情報
  • 中古住宅に引き込まれているインフラ(電気、ガス、水道)に関する情報
  • 中古住宅が受ける法的制限に関する情報
  • 代金の支払い方法に関する取り決め
  • 手付金に関する取り決め
  • 買主や売主が売買契約を破棄した場合の違約金に関する取り決め
  • 中古マンションを購入する場合は修繕積立金など、毎月の支払いに関する情報

以上が重要事項説明で受ける主な説明です。

重要事項説明は、中古住宅が引き渡された後に瑕疵(欠陥)が発見された場合に、買主と売主や不動産業者が「そのような不具合があることなど聞いていない」「そのような不具合があると伝えた」などと論争になることを防ぐために実施されます。

重要事項説明は口頭にて実施され、1時間から2時間程度と長時間におよびますが、とても重要な説明のため聞き漏らしのないように注意することが大切です。

たとえば、「4」の「中古住宅に引き込まれているインフラ(電気、ガス、水道)に関する情報」では、中古住宅への水道の引き込み状況などが説明されますが、水道が引き込まれていない土地に水道を引き込むためには、安くとも十数万円、場合によっては数十万円の費用が掛かります。

万が一水道が引き込まれていない中古住宅を購入した場合は、それらの費用を自費で負担しなければなりません。

また、「5」の「中古住宅が受ける法的制限に関する情報」では、中古住宅が所在する地域の都市計画に関する情報などが説明されますが、中古住宅が市街化調整区域(都道府県から市街化を抑制すると指定された区域)に位置する場合は、建物が老朽化しても原則として建て替えできません。

よって、重要事項説明は、中古住宅を購入する際にもっとも注意すべきことの一つであり、重要な注意点です。

重要事項説明は、内容を書面に起こした「重要事項説明書」に署名捺印することにより完了しますが、署名捺印することにより中古住宅の現状などに関する説明を受け、内容に納得しつつ不動産を購入したことになるため、慎重に署名捺印することが大切です。

以下に国土交通省が公開する重要事項説明書の見本をご紹介しましょう。

重要事項説明書の見本

出展:国土交通省上記は重要事項説明書の1ページ目であり、画像をクリックすれば全ページをご覧いただけます

2. 売買契約とは、簡単に破棄できない重要な契約

中古住宅を購入する際に、重要事項説明と同じく注意点として挙げられるのが売買契約です。

売買契約とは、中古住宅を購入することを売主と約束する契約で、重要事項説明を受けた後に、売主に中古住宅の本体価格の10%程度の手付金を支払いつつ、売買契約書に署名捺印することにより締結されます。

また、売買契約書には、中古住宅が売買される約束に加え、以下の取り決めに関することなども明記されます。

  • 中古住宅の代金の支払いに関すること
  • 中古住宅が引き渡される時期に関すること
  • 住宅ローンを利用しつつ中古住宅を購入する場合は、住宅ローンの審査に通らない場合の契約の破棄に関すること
  • 引き渡し後の中古住宅に瑕疵(欠陥)が見つかった場合における、修繕費用の負担者に関すること

売買契約書に署名捺印すれば、中古住宅を購入する約束に加え、上記に関する取り決めなどにも合意したことになるため留意してください。

特に「4」の「中古住宅に欠陥が見つかった場合の修繕費用の負担者に関すること」は重要で、内容によっては、引き渡し後に瑕疵(欠陥)が見つかったとしても売主に修繕費用を請求できません。

そして、売買契約書に署名捺印しつつ売買契約を締結すると、売買契約をキャンセルするためには手付金を手放す必要があります。

よって、重要事項説明書への署名捺印と同じく、売買契約書への署名捺印も重要で、中古住宅を購入する際の注意点の一つといえます。

売買契約は、中古住宅の購入を約束する契約であり、慎重に締結することが中古住宅を購入する際の重要な注意点のひとつ

まとめ - 重要事項説明書と売買契約書は、事前に目を通しておく

中古住宅の購入を希望する方へ向けて、中古住宅を購入する際の注意点である「重要事項説明」と「売買契約」をわかりやすく解説しました。

重要事項説明とは、中古住宅の引き渡し後に瑕疵(欠陥)が発見された際に、買主と売主が「聞いた・聞いてない」「言った・言ってない」などと論争になることを防ぐための説明であり、重要事項説明書に署名捺印することにより、中古住宅の現状に関する説明を受けたと認めたことになります。

また、売買契約は、中古住宅の購入を約束する契約であり、売買契約書に署名捺印することにより締結され、簡単にキャンセルできません。

よって、重要事項説明書と売買契約書には、慎重に署名捺印することが大切です。

重要事項説明書と売買契約書には、難解な不動産用語が並び、はじめて不動産を購入する方は面喰います。

しかり、焦らず読めば、内容は思いのほか単純です。

そのため、重要事項説明を受けたり売買契約を締結する際は、事前に不動産業者から重要事項説明書と売買契約書のコピーを手に入れ、ご自宅などで熟読しつつ内容を把握した上で、それぞれの原本に署名捺印するように心掛けてください。

重要事項説明書と売買契約書の内容に納得できない場合は、売主や不動産業者と交渉しつつ、内容を変更するのが良いでしょう。

重要事項説明や売買契約が実施される当日に、それらの書面をはじめて見ることがないように気を付けることも、中古住宅を購入する際の注意点の一つです。