中古住宅を購入したい。諸費用も住宅ローンで借り入れできる?

住宅ローンで中古住宅を購入する際は、住宅ローンを借りるための諸費用と、中古住宅を購入するための諸費用が必要です。
そして、住宅ローンを借りるための諸費用は借り入れ金の2~5%程度、中古住宅を購入するための諸費用は中古住宅の本体価格の10%程度ですが、最近では、それらの諸費用も含めた資金を貸し出す金融機関を見かけるようになりました。
そこで、今回の「誰でもわかる不動産売買」では、住宅ローンで中古住宅を購入したいと希望する方へ向けて、諸費用を含めた住宅ローンを貸し出す金融機関をご紹介しましょう。
1. 諸費用も貸し出すのは、主にネット銀行の住宅ローン
諸費用を含めた資金を貸し出す住宅ローンを実施するのは、都市銀行や地方銀行ではなく、主にネット銀行となっています。
以下に、諸費用を含めた住宅ローンを貸し出す金融機関と、どのような諸費用が貸し出されるかご紹介しましょう。
なお、ご紹介するのは令和元年8月現在の情報で、各金融機関では商品の内容を頻繁に見直しています。
そのため、諸費用も貸し出される住宅ローンのご利用を希望する場合は、各金融機関のホームページにて、その時点での最新の情報をご確認ください。
なお、中古住宅を購入する際に必要となる諸費用の詳細は、当サイトのコンテンツである「中古住宅を住宅ローンで購入したい。諸費用は全部でいくら?」にてご紹介中です。
お時間のある方はぜひご覧ください。
楽天銀行
楽天銀行では、住宅ローンを利用するための諸費用である融資事務手数料(楽天銀行の融資事務手数料は32万円程度など)、印紙税代(2万円程度)、火災保険料(25~50万円程度)、中古住宅を購入するための諸費用である仲介手数料(50~100万円程度)を含めた資金を貸し出す住宅ローンを実施中です。
また、購入した中古住宅に引っ越すための費用の借り入れも希望できます。
イオン銀行
イオン銀行では、住宅ローンを利用するための諸費用である融資事務手数料(イオン銀行の融資事務手数料は10~100万円程度など)、印紙税代(2万円程度)、登記費用(5~15万円程度)、火災保険料(25~50万円程度)と、中古住宅を購入するための諸費用である仲介手数料(50~100万円程度)を含めた資金を貸し出す住宅ローンを実施中です。
じぶん銀行
じぶん銀行の住宅ローンは、住宅ローンを利用するための諸費用である融資事務手数料(じぶん銀行の融資事務手数料は借り入れ金額の2.16%など)、登録免許税を含む登記費用(10~20万円程度)、火災保険料(25~50万円程度)と、中古住宅を購入するための諸費用である仲介手数料(50~100万円程度)を含めた資金が貸し出されます。
また、購入した中古住宅に引っ越すための費用や、火災保険に付随する地震保険の保険料の借り入れを希望することも可能です。
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行の住宅ローンは、住宅ローンを利用するための諸費用である融資事務手数料(住信SBIネット銀行の融資事務手数料は借入金額の2.16%など)、印紙税代(2万円程度)、登記費用(5~15万円程度)、火災保険料(25~50万円程度)を含めた資金の借り入れが可能です。
また、住信SBIネット銀行では、中古住宅を購入する際に売主に日割りで清算する固定資産税や都市計画税、火災保険に付随する地震保険の保険料の借り入れも希望できます。

2. フラット35でも、諸費用を含めた資金が貸し出される
中古住宅を購入する際は様々な諸費用が必要ですが、住宅金融支援機構が実施するフラット35でも諸費用を含めた資金の借り入れを希望できます。
フラット35で借り入れを希望できる諸費用は、住宅ローンを利用するための諸費用である融資事務手数料(フラット35の融資事務手数料はフラット35を申し込む金融機関により異なる)、印紙税代(2万円程度)、火災保険料(25~50万円程度)、登録免許税を含めた登記費用(10~20万円程度)、中古住宅を購入するための諸費用である仲介手数料(50~100万円程度)などとなっています。
また、フラット35で中古マンションを購入する場合は、修繕積立基金(各部屋の所有者が毎月積み立てるマンションを修繕するための費用)の借り入れも希望することが可能です。
詳しくは、フラット35の公式サイト内のページ「借入対象となる諸費用とはどのようなものですか?:よくある質問:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】」の下部にある「【2.住宅を購入する場合】」をご覧ください。

まとめ - オーバーローンは、毎月の返済額が高くなりがち
住宅ローンで中古住宅を購入したいと希望する方へ向けて、諸費用を含めた資金が貸し出される住宅ローンを実施する金融機関をご紹介しました。
中古住宅を購入する際は、借入金の2~5%程度になる「住宅ローンを利用するための諸費用」と、中古住宅の本体価格の10%程度になる「中古住宅を購入するための諸費用」が必要ですが、それらの諸費用を含めた資金が貸し出されるローンを「オーバーローン」などと呼びます。
諸費用も貸し出される住宅ローンを利用すれば、中古住宅を早く購入できるため魅力的です。
しかし、オーバーローンは、通常の住宅ローンより借り入れ金額が多くなるため、毎月の返済額が増えがちで、後々苦労することがあります。
また、諸費用も含めた資金の貸し出しを希望する場合は、通常の住宅ローンより審査が難しくなることがあるため注意してください。
不動産に関するローンは、自己資金が少ないほど審査が厳しくなるのが通例です。
そのため、住宅ローンで中古住宅を購入する際は、可能であれば諸費用は現金で用意し、月々の返済に無理がない資金計画を立てるのがおすすめです。
記事公開日:2019年8月