住宅ローンで中古住宅を購入したい。登記費用の相場はいくら?

住宅ローンで中古住宅を購入したい。登記費用の相場はいくら?

住宅ローンで中古住宅を購入すると、売主から買主に名義を変更する登記と、抵当権を設定する登記が必要です。

登記には費用が掛かりますが、購入する中古住宅の固定資産税評価額や、住宅ローンの借り入れ金額により上下動するため、安い場合は20万円程度、高い場合は30万円以上など、はっきりとした相場がないのが実情となっています。

そこで、今回の「誰でもわかる不動産売買」では、住宅ローンで中古住宅を購入したいと希望する方へ向けて、必要となる登記費用を計算する方法をご紹介しましょう。

1. 住宅ローンで中古住宅を購入すると三つの登記費用が掛かる

住宅ローンで中古住宅を購入する場合は、「所有権移転登記」と「抵当権の設定登記」が必要です。

所有権移転登記とは、購入した中古住宅の名義を売主から買主に変更する登記を表し、抵当権の設定登記とは、住宅ローンの借主が返済を滞らせた際に金融機関などが中古住宅を売却できる権利を表します。

そして、「所有権移転登記」と「抵当権の設定登記」を実施する者には登録免許税が課せられ、その手続きは、報酬を支払いつつ司法書士に代行させるのが通例です。

住宅ローンで中古住宅を購入する際に必要となる3つの登記費用

ここから、「所有権移転登記に課せられる登録免許税」と「抵当権の設定登記に課せられる登録免許税」を計算する方法や、「登記の手続きを代行する司法書士への報酬」の相場をご紹介しましょう。

所有権移転登記に課せられる登録免許税

所有権移転登記に課せられる登録免許税は以下の式で計算します。

・中古住宅の建物部分の固定資産税評価額 × 税率 = A
・中古住宅の土地部分の固定資産税評価額 × 税率 = B
・A + B = 所有権移転登記に課せられる登録免許税
中古マンションを購入した場合は、そのマンションが建つ敷地を戸数などで割った面積の土地を購入したことになる

所有権移転登記に課せられる登録免許税は上記の式で計算し、税率は2%です。

ただし、令和2年3月31日までに自己の居住に要する中古住宅を購入した場合は建物部分の税率が0.3%に、不動産業者が直接販売するリフォーム済みの中古住宅を購入した場合は建物部分の税率が0.1%に軽減されます。

さらに、令和3年3月31日までに中古住宅を購入しつつ所有権移転登記を実施した場合は、土地部分の税率が1.5%に軽減されます。

なお、固定資産税評価額は売買価格と異なり、建物部分の固定資産税評価額は売買価格の50%程度、土地部分の固定資産税評価額は売買価格の70%程度になるのが通例です。

所有権移転登記に課せられる登録免許税の詳細は「国税庁タックスアンサーNo.7191 登録免許税の税額表」にてご確認いただけます。

抵当権の設定登記に課せられる登録免許税

抵当権の設定登記に課せられる登録免許税は、住宅ローンの借り入れ金額により異なり、以下の式で計算します。

住宅ローンの借り入れ金額 × 税率 = 抵当権の設定登記に課せられる登録免許税

税率は0.4%で、たとえば2,000万円を借り入れた場合は80,000円、1,000万円を借り入れた場合は40,000円となります。

ただし、以下の4つの条件を満たした中古住宅を購入すれば軽減措置が適用され、税率が0.1%になります。

  • 自己の居住用の中古住宅を購入した
  • 中古住宅を購入後1年以内に抵当権の設定登記を実施した
  • 床面積が50㎡以上の中古住宅を購入した
  • 木造は築20年以内、鉄筋コンクリート造は築25年以内の中古住宅を購入した。または、耐震性に優れた中古住宅を購入した

なお、上記の4つの条件を満たした中古住宅を購入しつつ軽減措置を適用させるためには、購入した中古住宅が所在する地域を管轄する市区町村役場から「住宅用家屋証明書」を取り付ける必要があるため注意してください。

詳細は「税務署 土地の売買や住宅用家屋等に係る登録免許税の税率の軽減措置に関するお知らせ」の「4 住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記の税率の軽減(租税特別措置法第75条)」にてご確認いただけます。

登記の手続きを代行する司法書士への報酬

登記の手続きを代行する司法書士には、「所有権移転登記の手続きを代行する報酬」と「抵当権の設定登記を代行する報酬」を支払う必要があります。

「所有権移転登記の手続きを代行する報酬」の相場は、代行する司法書士や、購入した中古住宅の固定資産税評価額により異なり、固定資産税評価額1,000万円あたり42,000円~65,000円程度です。

そして、「抵当権の設定登記を代行する報酬」の相場は、代行する司法書士や借入金額により異なり、借入金1,000万円あたり35,000円~47,000円程度となっています。

相場は「日本司法書士会連合会 | 司法書士の報酬」の「報酬アンケート結果」にて確認することが可能です。

2. 三つの登記費用はいつ払う?

中古住宅を住宅ローンで購入すると、所有権移転登記や抵当権の設定登記に課せられる登録免許税と、登記手続きを代行する司法書士への報酬を支払う必要があります。

そこで気になるのが、それぞれの費用を支払うタイミングですが、住宅ローンの融資が実行された直後に全てを支払うのが通例です。

ただし、住宅ローンを貸し出す金融機関によっては、住宅ローンの融資が実行される数日前などに費用を請求することがあるため、事前に金融機関に確認するように注意してください。

住宅ローンで中古住宅を購入する際の登記費用はいつ払う?

まとめ - 住宅ローンは、登記費用の借り入れも希望できる

住宅ローンで中古住宅を購入したいと希望する方へ向けて、必要となる登記費用をご紹介しました。

住宅ローンで中古住宅を購入する際は「所有権移転登記に課せられる登録免許税」「抵当権の設定登記に課せられる登録免許税」「登記の手続きを代行する司法書士への報酬」が必要です。

これらの費用は、購入する中古住宅の固定資産税評価額や、住宅ローンの借り入れ金額などにより異なるため、費用の相場を一概に言い切ることはできませんが、安い場合は合計20万円程度、高い場合は30万円以上などとなっています。

資産価値が高い中古住宅を住宅ローンで購入すると、登記費用が予想外に高く付くことがあるため注意してください。

なお、フラット35などの住宅ローンは、審査が厳しく返済総額が多くなるなどのデメリットがありますが、登記費用の借り入れも希望できます。

フラット35で借り入れることができる諸費用の一覧は、フラット35の公式サイト内のページ「フラット35 借入対象となる諸費用とはどのようなものですか?」にて確認することが可能です。