こんなにある!中古マンションの購入に関する減税制度

中古マンションを購入したい。お得な減税制度ってある?

中古マンションを購入すると、たくさんの税金が掛かります。

中古マンションを購入後は引越し費用などの出費がかさむため、できれば減税しつつ節約したいものです。

そこで、今回の「誰でもわかる不動産売買」では、中古マンションの購入を希望する方へ向けて、中古マンションの購入に関する減税制度をご紹介しましょう。

1. 不動産取得税の減税

中古マンションを購入すると不動産取得税が課せられます。

不動産取得税は以下の式で計算し、中古マンションを購入後3~6ヵ月程度でご自宅に納税通知書が届くのが通例です。

不動産取得税の計算式(令和3年3月31日まで適用)
・中古マンションの建物部分の固定資産税評価額×3%=A
・中古マンションの土地の持ち分の固定資産税評価額×2分の1×3%=B
・A+B=不動産取得税
固定資産税評価額は売買価格の50~70%程度

そして、不動産取得税には以下の減税制度があります。

建物部分に対する減税制度

以下の条件を満たした中古マンションを購入すれば、先にご紹介した「不動産取得税の計算式」の「中古マンションの建物部分の固定資産税評価額」から一定額が減額され、不動産取得税が減税されます。

減税される条件

  • 専有部分(室内)の床面積が50㎡以上240㎡以下の中古マンションを購入した
  • 昭和57年1月1日以降に新築された中古マンションを購入した(耐震補強工事が実施され、耐震性が向上した中古マンションであれば築年数は問われない)

減額される金額は、中古マンションが新築された日により異なり、以下のとおりです。

控除額

新築日 控除額
平成9年4月1日以降 1,200万円
平成元年4月1日から平成9年3月31日まで 1,000万円
昭和60年7月1日から平成元年3月31日まで 450万円
昭和57年1月1日から昭和60年6月30日まで 420万円
昭和56年7月1日から昭和56年12月31日まで 420万円
昭和51年1月1日から昭和56年6月30日まで 350万円
昭和48年1月1日から昭和50年12月31日まで 230万円
昭和39年1月1日から昭和47年12月31日まで 150万円
昭和29年7月1日から昭和38年12月31日まで 100万

土地の持ち分に対する減税制度

先にご紹介した「建物部分に対する減税制度」が適用される中古マンションを購入すれば、「不動産取得税の計算式」の「中古マンションの土地の持ち分の固定資産税評価額×2分の1×3%=B」で算出した額から、以下の多い方の額が減税されます。

  • 45,000円
  • 土地の持ち分の1㎡あたりの固定資産税評価額×専有部分(購入した中古マンションの室内)の床面積の2倍(最高200㎡)×3%
築38年以内などの中古マンションを購入すれば、不動産取得税が減税される

2. 固定資産税の減税

中古マンションなどの不動産を購入しつつ所有すると、毎年固定資産税が課せられます。

固定資産税は以下の式で計算します。

固定資産税の計算式
・中古マンションの建物部分の固定資産税評価額×税率=A
・中古マンションの土地の持ち分の固定資産税評価額×税率=B
・A+B=固定資産税
固定資産税評価額は、購入を希望する中古マンションを取り扱う不動産業者に問い合わせれば確認できる

以上が固定資産税を計算する式で、税率は購入した中古マンションが所在する市区町村により異なりますが、おおむね1.4%です。

固定資産税の減税制度

購入した中古マンションが建つ敷地を戸数で割った面積が200㎡以下の場合は軽減措置が適用され、以下の式で固定資産税を計算しつつ減税されます。

軽減措置適用後の固定資産税の計算式
・中古マンションの建物部分の固定資産税評価額×税率=A
・中古マンションの土地の持ち分の固定資産税評価額×6分の1×税率=B
・A+B=固定資産税

なお、大抵の中古マンションは、マンションが建つ敷地を戸数で割った面積が200㎡以下であり、軽減措置が適用され固定資産税が減税されます。

マンションが建つ敷地を戸数で割った面積が200㎡以下の中古マンションを購入すれば固定資産税が減税される

3. 所得税の減税(住宅ローン減税)

一定の条件を満たしつつ住宅ローンで中古マンションを購入すると住宅ローン控除が適用され、最高13年間にわたり所得税が減税されます。

中古マンションの購入に対して住宅ローン控除が適用される条件は以下のとおりです。

住宅ローン控除の適用条件

  • 鉄筋コンクリート造など、築25年以内の耐火建築物である中古マンションを購入した(耐震補強工事が実施され、耐震性が向上したマンションであれば築年数は問われない)
  • 知人や親族ではなく、金融機関から資金を借り入れつつ中古マンションを購入した
  • 返済期間が10年以上の住宅ローンを利用しつつ中古マンションを購入した
  • 親族や同居人以外から中古マンションを購入した
  • 無料で譲り受けず、代金を支払いつつ中古マンションを購入した
  • 中古マンションを購入後6ヵ月以内に入居した
  • 室内の床面積が50㎡以上の中古マンションを購入した
  • 年間の合計取得額が3,000万円以下である
  • 過去2年以内などに長期譲渡所得の特例(住宅を売却する際に適用される減税制度)を受けていない

上記の条件を満たしつつ中古マンションを購入すれば住宅ローン控除が適用され、所得税が減税されます。

具体的な減税額は以下のとおりです。

減税される額

減税される額は、消費税が掛かる中古マンションを購入した場合と、消費税が掛からない中古マンションを購入した場合により異なり、以下のように分類されます。

消費税が掛かる中古マンションを購入した場合

不動産業者が直接販売する中古マンションや、個人事業者が事業用として活用していた中古マンションを購入した場合は消費税が掛かります。

そして、消費税が掛かる中古マンションを購入した場合の減税額は毎年最高40万円、減税される期間は13年間です。

消費税が掛からない中古マンションを購入した場合

多くの中古マンションは、不動産業者を仲介させつつ個人が売りに出す物件ですが、それに該当する中古マンションを購入した場合は消費税は掛かりません。

そして、消費税が掛からない中古マンションを購入した場合の減税額は毎年最高20万円、減税される期間は10年間です。

中古マンションを購入した場合における住宅ローン控除の減税額に関する詳細は、「国税庁タックスアンサー No.1214 中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)」の「3 住宅借入金等特別控除の控除期間及び控除額の計算方法」にてご確認いただけます。

住宅ローンを利用しつつ築25年以内などの中古マンションを購入するなどすれば、住宅ローン控除が適用され所得税が減税される

まとめ - 減税制度を利用する際は「届け出」を忘れずに

中古マンションの購入を希望する方へ向けて、適用される減税制度をご紹介しました。

築38年以内などの中古マンションを購入すれば不動産取得税が、マンションが建つ敷地を戸数で割った面積が200㎡以下の中古マンションを購入すれば固定資産税が、住宅ローンを利用しつつ築25年以内の中古マンションなどを購入すれば所得税が減税されます。

不動産を購入した後は何かと物入りになるため、条件を満たす場合は減税制度を活用するのがお勧めです。

なお、固定資産税の減税制度は申請を必要とせず適用されますが、不動産取得税の減税制度の適用を受けるためには税事務所への申告が、住宅ローン控除の適用を受けるためには確定申告による届け出が必要です。

特に、不動産取得税の減税制度の適用を受けるための申告は、中古マンションを取得後60日以内に届け出る必要があるため注意してください。

不動産取得税の減税制度適用の届け出は、購入した中古マンションが所在する地域を管轄する市区町村役場のホームページなどからダウンロードできる不動産取得税減額適用申告書にて行い、東京都の申告書の見本はこちらからご覧いただけます。