フラット35の9割超え、10割融資の総返済額を下げる2つの方法

フラット35の9割超え、10割融資の総返済額を下げる2つの方法

年収などの条件をクリアすれば、フラット35で10割融資を受けることが可能です。

とはいうものの、フラット35の金利は2020年2月現在、融資額が9割以下の場合は年1.28%程度ですが、9割超えの場合は0.26%上乗せされ年1.54%程度にもなり、それに伴い総返済額が大幅に増えてしまいます。

しかし、フラット35パッケージ(すまい・るパッケージ)や、併せ融資を利用すれば、総返済額をいくぶん減らすことが可能です。

フラット35で9割超えの10割融資を受けたいものの金利が高くなるとお悩みの方へ向けて、総返済額を減らせる2つの方法をご紹介しましょう。

方法その1. フラット35パッケージ(すまい・るパッケージ)

フラット35で9割超えの10割融資を受けると金利が高くなり、総返済額が増えてしまいますが、その対策としてお勧めする1つ目の方法は、フラット35パッケージの利用です。

フラット35パッケージとは、9割をフラット35で、残り1割を同じ金融機関で取り扱う民間ローンで借り入れする、複合タイプの住宅ローンを表します。

フラット35パッケージとは?

以下にフラット35パッケージの特徴をご紹介しましょう。

なお、民間ローンとは、その金融機関が独自に商品化した住宅ローンを表します。

当サイトでは、フラット35や民間ローンの違いをご紹介するコンテンツ「住宅ローンの種類とメリットを解説(実は3種類しかない!?)」も公開中のため、お時間のある方はご覧ください。

また、住宅金融支援機構の公式サイト内に設けられたフラット35パッケージの商品紹介ページは「住宅金融支援機構:フラット35パッケージ:長期固定金利住宅ローン」にてご覧いただけます。

フラット35パッケージの特徴

9割超えの10割融資より、総返済額を安くできる

フラット35の金利は2020年2月現在、融資額が物件の9割以下の場合は年1.28%程度ですが、9割超えの場合は0.26%上乗せされ年1.54%程度にもなり、10割融資を受けると返済総額が高くなります。

これに対して、フラット35パッケージは、全体の融資額の9割がフラット35で、残りの1割が民間ローンで貸し出されるため、フラット35の金利を年1.28%程度に留めることが可能です。

その結果、フラット35パッケージを利用すれば、フラット35で9割超えの10割融資を受けるより返済総額を安くできます。

ただし、全体の融資額の1割が貸し出される民間ローンの金利は、フラット35自体より高く設定されているため注意してください。

なお、全体の融資額の1割である民間ローンの金利は、フラット35パッケージを取り扱う金融機関により異なりますが、2.5%~5%が目安です。

フラット35パッケージの金利
申し込みが共用で、審査が通りやすい

フラット35パッケージは、フラット35と民間ローンが組み合わされた複合タイプの住宅ローンですが、申し込みは共用です。

そして、フラット35パッケージを利用すると、全体の融資額の1割が民間ローンとして貸し出されますが、フラット35パッケージにおける民間ローンの審査の基準は、フラット35と同じ程度となっています。

フラット35といえば、審査が比較的通りやすいのが特徴です。

よって、フラット35パッケージの審査もフラット35と同じく通りやすくなっています。

全ての金融機関で取り扱うわけではない

フラット35は、ほぼ全ての金融機関で取り扱いますが、フラット35パッケージは、その全ての金融機関で取り扱うわけではありません。

また、フラット35の金利は、金融機関により差があります。

よって、フラット35パッケージを利用し、フラット35で9割超えの10割融資を受けた場合より返済総額を安く抑えたいと希望する場合は、フラット35パッケージを取り扱う、フラット35自体の金利が低い金融機関を探すことが大切です。

なお、フラット35パッケージは、取り扱う金融機関により「すまい・るパッケージ」と呼ばれることがあるため留意してください。

フラット35パッケージの注意点

方法その2. フラット35+併せ融資(併せ貸し)

フラット35で9割超えの10割融資を受けると通常より金利が高くなり、返済総額が増えてしまいますが、その対策としてお勧めする2つ目の方法は「フラット35+併せ融資(併せ貸し)」の利用です。

フラット35+併せ融資とは、フラット35と民間ローンを併せつつ、同じ金融機関から貸し出される住宅ローンを表します。

こう聞くと、フラット35+併せ融資はフラット35パッケージと同じ住宅ローンという印象を受けますが、フラット35と民間ローンの割合を変更できるのが特徴です。

フラット35+併せ融資とは?

以下にフラット35+併せ融資の特徴を詳しくご紹介しましょう。

フラット35+併せ融資の特徴

民間ローンの金利が低く設定されている

フラット35は、民間の金融機関が貸し出した住宅ローンを住宅金融支援機構が買い取る官民協調の融資です。

フラット35は民間の金融機関が実施しますが、フラット35を実施した民間の金融機関は、その債権(フラット35の返済を求める権利)を住宅金融支援機構に売ることにより利益を得ています。

しかし、フラット35の債権を売ることにより民間の金融機関が得る利益は、自らが実施し、利用者から直接金利が支払われる独自の住宅ローン(民間ローン)に及びません。

つまり、9割超えの10割融資の場合に1割だけ民間ローンを貸し出す、先にご紹介した「フラット35パッケージ」では、銀行はあまり利益が出ないというわけです。

そこで登場するのが「フラット35+併せ融資」で、フラット35+併せ融資は、フラット35パッケージからフラット35の割合を減らし、民間ローンの割合を増やしつつ貸し出されます。

そして、フラット35+併せ融資で貸し出される民間ローンは、フラット35パッケージで貸し出される民間ローンより金利が低く設定されているため、利用者もメリットを得ることが可能です。

フラット35とフラット35+併せ融資の違い
申し込みは個別で、審査はやや難しい

住宅ローンの審査基準は、フラット35が易しく、民間ローンは難しいのが通例です。

そして、先にご紹介したフラット35パッケージは申込みが共有であり、融資の9割を占めるフラット35も、残りの1割である民間ローンもフラット35の基準で審査が行われるため、融資を受けやすいとご紹介しました。

これに対して、フラット35+併せ融資は個別に申し込む必要があり、フラット35で貸し出される割合と、民間ローンで貸し出される割合に、それぞれの基準で審査が行われます。

よって、フラット35+併せ融資は、フラット35パッケージより審査基準が難しいのが難点です。

フラット35+併せ融資の審査の基準
全ての金融機関で取り扱うわけではない

フラット35+併せ融資もフラット35パッケージと同じく、全ての金融機関で取り扱うわけではありません。

また、フラット35+併せ融資における、フラット35と民間ローンの金利は金融機関により異なります。

よって、フラット35+併せ融資の利用を希望する場合は、フラット35、民間ローンの金利が共に安い、フラット35+併せ融資を実施する金融機関を探すことが大切です。

まとめ - フラット35パッケージと併せ融資の総返済額はどちらが安い?

フラット35で9割超えの10割融資を受ける際に、返済総額を安くできる2つの方法をご紹介しました。

フラット35パッケージや、フラット35+併せ融資を利用すれば、フラット35だけで9割超えの10割融資を受けるより返済総額を安くできます。

そして、それぞれには異なる点があり、まとめると以下のとおりです。

フラット35パッケージとフラット35+併せ融資の違い

  申し込みの回数 審査の基準
フラット35パッケージ 1回(まとめて申し込む) フラット35基準で、比較的通りやすい
フラット35+併せ融資 2回(個別に申し込む) 民間ローン基準が含まれるため、やや難しい

また、フラット35パッケージとフラット35+併せ融資は、全ての金融機関で実施されているわけではありません。

さらに、フラット35パッケージやフラット35+併せ融資は、実施する金融機関により金利や手数料が異なります。

そのため、フラット35パッケージとフラット35+併せ融資の返済総額は、どちらが安くなると言い切れません。

よって、フラット35パッケージとフラット35+併せ融資の選択に迷う際は、それぞれを実施する金融機関が定めた金利や手数料から返済総額を計算し、安くなる方を選ぶのが良いでしょう。

ご紹介した情報が、皆様のお役に立てば幸いです。失礼いたします。