不動産投資の融資が厳しい。審査に通りやすくなる5つの条件

「最近、銀行の融資の審査が厳しくなった…」

これは、不動産投資を行う投資家の嘆きです。

不動産投資は資金がなくとも、金融機関から融資を受けることにより、投資の経験がないサラリーマンやOLの方も挑戦できます。

しかし、一時期の不動産投資ブームにより、賃貸マンションやアパートが過剰になり、徐々にそれらの空室が増え、それに伴い、銀行が貸倒れることが増えてきました。

そのため、最近の銀行は、不動産投資のための融資を簡単に実行しません。

しかし、全ての銀行が絶対に融資を実行しないわけではなく、各銀行が定めた条件を元に、どのような投資に対して融資を行うか、慎重に見極めているだけです。

ということで、今回の「誰でもわかる不動産売買」では、銀行から融資を受けつつ、はじめて不動産投資を行いたいと希望する方へ向けて、融資を受けやすい銀行や、融資を受けやすくなる条件をご紹介しましょう。

1. 審査が厳しいのはメガバンク、緩やかなのはノンバンク

金融機関は、主にメガバンクと呼ばれる都市銀行、地元に密着する地方銀行や信用金庫、融資のみを取り扱うノンバンクに分類されますが、審査が厳しいのはメガバンク、穏やかなのはノンバンクです。

また、メガバンクは、審査が厳しいものの金利が低く、ノンバンクや穏やかなものの金利が高くなっています。

金融機関別・不動産投資のための融資の受けやすさ

  審査 融資限度額 金利(年利)
都市銀行 厳しい 年収の15倍程度 0.8%~1.5%程度
地方銀行 普通 年収の20倍程度 1.5%~3.5%程度
信金,信組 普通 年収の20倍程度 1.5%~3.5%程度
ノンバンク 穏やか 年収の30倍程度 3.5%~5%程度

よって、銀行から融資を受けつつ不動産投資をはじめたいと希望する場合は、「都市銀行 ⇒ 地方銀行,信金,信組 ⇒ ノンバンク」の順で審査を受けるのが理想といえます。

ただし、私がこの記事を書く2018年9月現在、都市銀行における不動産投資のための融資の審査基準は、とても厳しいため、注意してください。

2. 審査に通りやすくなるための5つの条件

最近の銀行は、不動産投資のための融資を渋ります。

しかし、絶対に融資を実行しないわけではありません。

銀行から融資を受けつつ、はじめての不動産投資に挑戦したいと希望する方へ向けて、審査に申し込む前に気をつけるべき5つのことをご紹介しましょう。

その1. 自己資金を用意する

不動産投資を促す本を読むと、自己資金がない状態でも、不動産価格の全額や、不動産価格と諸費用の全額を借り入れすることで、不動産投資は開始できると書かれていることがあります。

これらをフルローンやオーバーローンと呼びますが、このような計画では、よほどの運がない限り、上手く不動産を運用できず、行き詰まることが多いものです。

また、昨今のように融資の審査が厳しい状況において、フルローンやオーバーローンでは、銀行も安易にお金を貸してくれません。

よって、金融機関から融資を受けつつ、はじめて不動産投資を行いたいと希望する場合は、不動産価格の10%程度の自己資金を用意しつつ、銀行に融資の相談に行くのがお薦めです。

その2. 返済期間を短く設定する

人が人にお金を貸す際は、一部例外を除き、可能な限り早く返してほしいものです。

これは銀行も同じで、返済期間が短いほど、融資の審査が通りやすくなります。

具体的な返済期間は、購入を希望する不動産の構造により異なり、鉄筋コンクリート造りの不動産を購入するための融資であれば、「47年 - その不動産の築年数」以内が、木造の不動産を購入するための融資であれば、「27年 - その不動産の築年数」以内が理想です。

これは、鉄筋コンクリート造りの建物は47年、木造の建物は27年という法定耐久年数が定められ、その期間を過ぎると建物の価値がなくなり、担保力が低下することが理由です。

金融機関が不動産投資のために融資を実行する際は、その不動産を担保にし、返済が滞ると不動産を売却しつつ金銭を回収しますが、担保力がない不動産は上手く売却できません。

よって、返済期間はその不動産の残存耐久年数以内であり、なおかつ、可能な限り短く設定するのが理想です。

また、遅くとも80歳までに返済が完了する計画を立ててください。

その3. 不動産業者から融資先を紹介してもらう

投資用の不動産を購入する際は、不動産業者を仲介させつつ、または、不動産業者から直接購入するのが通例です。

そして、銀行からの融資を当てにして投資用の不動産を購入する場合は、不動産業者にその旨を伝え、不動産業者から金融機関を紹介してもらうという手があります。

経験豊かな不動産業者は金融機関に顔が利き、融資が厳しい昨今でも、お金を借りやすい銀行を紹介してくれるかもしれません。

その4. 事業性や成長性に優れた不動産を選ぶ

不動産投資を促す本などを読むと、利回りが良い不動産を購入すれば儲かると書かれていることがあります。

利回りとは、その不動産を所有することにより得るであろう年間の家賃収入を、その不動産の価格で割ったもので、利回りが高い物件ほど儲かりやすいとされます。

しかし、利回りばかりを気にしていると、融資の審査が厳しい昨今では、銀行は相手にしてくれないかもしれません。

最近の銀行が不動産投資のためにお金を貸し出す際は、その不動産に事業性があるか、または、成長性があるか重視します。

例えば、交通の便が悪い場所にある賃貸マンションやアパートは、現状の利回りが良くとも、いつかは空室が目立つようになり、それに伴い家賃収入が減ってしまい、投資家からの返済が滞るかもしれません。

また、現状の利回りが悪い物件でも、徒歩圏内に駅などができる場合は、将来的に儲かる物件になる可能性があります。

よって、不動産投資のための融資を銀行に申し込む際は、事業性や将来性に優れた不動産を探しつつ、その不動産を購入するための資金であることを主張することが大切です。

なお、当サイトでは、利回りについてわかりやすく解説するコンテンツ「不動産の利回りとは? 計算する方法と意味を分かりやすく解説」も公開中です。

お時間のある方は、是非ご覧ください。

その5. 売却しやすい不動産を選ぶ

銀行から投資用の不動産の購入費用が貸し出される際は、その不動産を担保にしつつ融資が実行されます。

そして、投資家が返済できない場合は、その不動産を売却しつつ銀行は金銭を回収しますが、条件が悪く空室が目立つ賃貸マンションやアパートなどは、上手く売却できません。

よって、銀行から融資を受けつつ、投資用の不動産を購入したいと希望する場合は、条件が良く売却しやすい不動産を選ぶことが重要です。

3. 融資が厳しい昨今は、投資家の属性に加え、不動産の属性も大切

銀行から融資を受けつつ、はじめて不動産投資を行いたいと希望する方へ向けて、融資が厳しい昨今、審査に通りやすくなる条件などをご紹介しました。

以前の銀行は、融資を希望する方の年収や属性ばかりを見ていましたが、最近は担保となる不動産の事業性や将来性、売却のしやすさなど、不動産の属性も確認しています。

よって、銀行から融資を受けつつ不動産投資を始めたいと希望する場合は、きちんと不動産投資を勉強しつつ、良い不動産を購入するための融資を希望することが大切です。