省エネリフォームで減税される条件とは?

省エネリフォームで減税される条件とは?

断熱窓に交換するなどの省エネリフォームを行えば、所得税や固定資産税が減税されます。

これをリフォーム減税などと呼びますが、制度が複雑で難解です。

そこで、今回の「誰でもわかる不動産売買」は、省エネリフォームをご検討される方へ向けて、適用される減税制度をわかりやすく簡単にご説明しましょう。

目次

1. 省エネリフォーム減税とは?

はじめに、省エネリフォームの減税制度のあらましをご説明しましょう。

省エネリフォームの減税制度とは、省エネリフォームを行うことにより所得税や固定資産税が減税される制度です。

省エネリフォームの減税とは?

省エネリフォームには多種多様な工事がありますが、減税制度が適用されるのは以下の4つのリフォームです。

減税対象となる4つの省エネリフォーム

  • 全ての居室の全ての窓に断熱リフォームを実施する(
  • 床、または天井、または壁の断熱リフォームを実施する
  • 太陽光パネルなど、太陽光発電設備を設置するリフォームを行う
  • 高効率空調機、または高効率給湯器、または太陽熱利用システムを設置するリフォームを行う

一部の窓に断熱リフォームを施すのみで省エネ性能が向上する場合は、全ての窓をリフォームする必要がない場合もある

上記の4つのいずれかのリフォーム、または複数のリフォームを同時に行うことにより、所得税や固定資産税が減税されます。

また、省エネリフォームの減税制度は、リフォーム費用の合計額や支払い方法により、適用される減税制度名が投資型減税ローン型減税住宅ローン減税に分類されます。

詳細は以下のとおりです。

省エネリフォーム減税の制度名

状況 減税制度名
現金一括払い、または返済期間が5年未満などのローンを利用しつつ省エネリフォームを行う場合 投資型減税
返済期間が5年以上のローンを利用しつつ省エネリフォームを行う場合 ローン型減税
返済期間が10年以上のローンを利用しつつ費用の合計が100万円を超える省エネリフォームを行う場合 住宅ローン減税

上記のように、省エネリフォーム減税はリフォーム費用の合計額や代金の支払い方法によって適用される減税制度名が異なり、それぞれの減税額も増減します。

ここから、投資型減税、ローン型減税、住宅ローン減税の詳細をわかりやすく簡単にご説明します。

現金一括払い、または返済期間が5年未満のローンを利用しつつ省エネリフォームの実施を検討される方は「投資型減税」をご覧ください。

返済期間が5年以上のローンを利用しつつ省エネリフォームを行う方は「ローン型減税」をご覧ください。

返済期間が10年以上のローンを利用し、100万円を超える省エネリフォームの実施を希望される方は「住宅ローン減税」をご覧ください。

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2. 投資型減税

現金一括払い、または返済期間が5年未満のローンなどを利用しつつ省エネリフォームを実施すれば投資型減税が適用され、所得税や固定資産税が減税されます。

現金一括払いなどで省エネリフォームを実施すれば投資型減税が適用される

以下に、投資型減税が適用される主な省エネリフォームをわかりやすく簡単にご説明しましょう。

なお、ご紹介する省エネリフォームだけが減税対象となるわけではありません。

投資型減税が適用される省エネリフォームの詳細は、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会が公開する資料「住宅リフォームの支援制度」の37ページにてご確認いただけます。

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2-1. 窓を断熱リフォーム

50万円を超える費用をかけつつ全ての居室の全ての窓を断熱窓に交換したり、内窓を付けるなどの省エネリフォームを行えば、リフォームを実施した年の収入に掛かる所得税から、最大25万円を上限とする以下の2つの少ない方の額が減税されます。

  • (標準的な工事費用相当額-省エネリフォームを実施することにより受給した補助金の額)×10%
  • 250万円×10%

また、全ての窓ではなく、50万円を超える費用をかけつつ一部の窓を断熱窓に交換するなどの省エネリフォームを行った場合は、所得税は減税されませんが、リフォームを実施した翌年の固定資産税が3分の2に減税されます。

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2-2. 窓の断熱リフォームと床や壁、天井の断熱工事

50万円を超える費用をかけつつ全ての居室の全ての窓を断熱仕様にリフォームすると共に、床や壁、天井に断熱材を施す省エネリフォームを行えば、リフォームを実施した年の収入に掛かる所得税から、25万円を上限とする以下の2つの少ない方の額が減税されます。

  • (標準的な工事費用相当額-省エネリフォームを実施することにより受給した補助金の額)×10%
  • 250万円×10%

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2-3. 窓の断熱リフォームと太陽光パネルの設置

50万円を超える費用をかけ、既存の窓を断熱仕様に変更しつつ太陽光パネルを設置する省エネリフォームを行えば、リフォームを実施した年の収入に掛かる所得税から、35万円を上限とする以下の2つの少ない方の額が減税されます。

  • (標準的な工事費用相当額-省エネリフォームを実施することにより受給した補助金の額)×10%
  • 250万円×10%
断熱窓にリフォームしつつ太陽光パネルを設置すれば最高35万円の所得税が減税される

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3. ローン型減税

返済期間が5年以上のローンを利用しつつ省エネリフォームを実施した場合は、ローン型減税が適用されます。

省エネリフォームにおけるローン型減税

ローン型減税が適用される省エネリフォームの例は、以下のとおりです。

なお、ご紹介する省エネリフォームだけが減税対象となるわけではないため留意してください。

投資型減税が適用される省エネリフォームの詳細は、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会が公開する資料「住宅リフォームの支援制度」の37ページにてご確認いただけます。

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3-1. 窓を断熱リフォーム

50万円を超える費用をかけつつ全ての居室の全ての窓を断熱仕様にリフォームすれば、リフォーム完了後から5年間、毎年125,000円を上限とする以下の2つの少ない方の額が所得税から減税されます。

  • (工事費用-省エネリフォームを実施することにより受給した補助金の額)×2%
  • 250万円×2%

また、全ての居室の全ての窓ではなく、50万円を超える費用をかけつつ一部の窓のみに断熱リフォームを実施した場合は所得税は減税されませんが、リフォームを行った翌年の固定資産税が3分の2に減税されます。

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3-2. 窓の断熱リフォームと床や壁、天井への断熱工事

50万円を超える費用を掛けつつ、全ての居室の全ての窓を断熱仕様にすると共に床や天井、壁に断熱工事を施せば、リフォーム完了後から5年間、毎年125,000円を上限とする以下の2つの少ない方の額が所得税から減税されます。

  • (工事費用-省エネリフォームを実施することにより受給した補助金の額)×2%
  • 250万円×2%

また、全ての居室の全ての窓ではなく、50万円を超える費用を掛けつつ、一部の窓のみに断熱リフォームを実施すると共に床や天井、壁などに断熱工事を施した場合は所得税は減税されませんが、リフォームを実施した翌年の固定資産税が3分の2に減税されます。

省エネリフォーム減税の対象となる断熱工事

省エネリフォームの対象となる断熱工事

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3-3. 窓の断熱リフォームと太陽光パネルなどの設置

50万円を超える費用を掛けつつ既存の窓を断熱窓に交換したり、太陽光パネルや高効率空調機、高効率給湯器、太陽熱利用システムを設置する省エネリフォームを行えば、リフォーム完了から5年間、毎年125,000円を上限とする以下の2つの少ない方の額が所得税から減税されます。

  • (工事費用-省エネリフォームを実施することにより受給した補助金の額)×2%
  • 250万円×2%

また、同工事を行えば、所得税が減税されると共にリフォームを実施した翌年の固定資産税が3分の2に減税されます。

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4. 住宅ローン減税

返済期間が10年を超えるリフォーム用のローンを利用し、費用が100万円を超える省エネリフォームを実施した場合は、住宅ローン減税が適用されます。

省エネリフォームにおける住宅ローン減税

以下に、省エネリフォームにおける住宅ローン減税が適用されるリフォーム例をご紹介しましょう。

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4-1. 全ての居室の全ての窓を断熱仕様にリフォーム

100万円以上の費用を掛けつつ全ての居室の全ての窓に断熱リフォームを施したり、内窓を取り付けるなどの省エネリフォームを実施すれば、リフォーム完了後から10年間、毎年40万円を上限とする年末のローン残高の1%が所得税から減税されます。

年末のローン残高の1%とは、その年の年末に残る返済額の1%であり、500万円を借り入れ、毎年50万円ずつ10年間をかけて返済する場合の減税額の例は以下のとおりです。

500万円を借り入れつつ毎年50万円ずつ返済する場合の減税額の例

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4-2. 窓の断熱リフォームと床や壁、天井への断熱工事

100万円以上の費用を掛けつつ全ての居室の全ての窓に断熱リフォームを施し、天井や屋根、壁、床に断熱工事を実施すれば、リフォーム完了後から10年間、毎年40万円を上限とする年末のローン残高の1%などが所得税から減税されます。

減税される省エネリフォームの詳細は、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会が公開する資料「住宅リフォームの支援制度」の40ページの「対象となる工事 第6号工事」にてご確認いただけます。

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まとめ - 増改築等工事証明書が発行されるか確認を忘れずに

省エネリフォームの減税制度をお調べになる方へ向けて、仕組みをわかりやすく簡単にご説明しました。

省エネリフォームの減税制度は、投資型減税、ローン型減税、住宅ローン減税に分類され、断熱リフォームを実施するなどの工事を行うことにより所得税や固定資産税が減税されます。

そして、所得税が減税される省エネリフォームを実施した場合は、税務署に確定申告を行うことにより制度が適用されます。

また、固定資産税が減税される省エネリフォームを実施した場合は、工事完了後3ヵ月以内に市区町村役場に届出を行うことにより制度が適用されます。

確定申告や届出の際は書類を提出する必要があり、主な必要書類と入手先は以下のとおりです。

税務署への確定申告に必要な主な書類

書類名 入手先
確定申告書 国税庁のサイト、または最寄りの税務署
工事完了後の家屋の登記事項証明書 法務局
工事請負契約書のコピー リフォーム業者と工事請負契約を締結した際の契約書をコピーする
増改築等工事証明書 リフォーム業者など
給与所得がある場合は源泉徴収票 勤務先
ローン型減税、または住宅ローン減税を適用させる場合はローンの年末残高証明書 資金を借り入れた金融機関

必要書類の詳細は最寄りの税務署、または一般社団法人住宅リフォーム推進協議会が公開する資料「省エネリフォームの減税制度」の111ページで確認できる

市区町村役場への届出に必要な主な書類

書類名 入手先
固定資産税減額申告書 市区町村役場
省エネリフォームが実施されたことを証明できる書類 リフォーム業者
増改築等工事証明書 リフォーム業者など

必要書類の詳細は最寄りの市区町村役場、または一般社団法人住宅リフォーム推進協議会が公開する資料「省エネリフォームの減税制度」の113ページで確認できる

上記の確定申告や届出に必要な書類には増改築等工事証明書が含まれますが、同証明書は建築士事務所登録を済ませた事務所に所属する建築士などのみが作成することが可能です。

留意点
増改築等工事証明書を発行できる者の詳細は、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会が公開する資料「省エネリフォームの減税制度」の114ページにてご確認いただけます

よって、減税制度の適用を目的に省エネリフォームを実施する場合は、リフォーム業者にその旨を伝え、工事請負契約を締結する前に増改築等工事証明書の発行が可能か必ずご確認ください。

省エネリフォームの減税は増改築等工事証明書がなければ適用されない

ご紹介した内容が、省エネリフォームをご検討される皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2020年11月

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