どうすれば減税される?耐震リフォームの減税制度を簡単に解説

耐震リフォームで減税される条件とは?簡単・簡潔に解説

一定の条件を満たす耐震リフォームを実施すれば、最高25万円などの所得税や、固定資産税の2分の1などが減税されます。

耐震リフォームの減税制度をわかりやすく簡単に解説し、耐震補強工事の費用の相場などもご紹介しましょう。

なお、ご紹介するのは一戸建ての木造住宅に関する耐震リフォームの減税制度であり、マンションには該当しないためご注意ください。

目次

1. 所得税の減税

まずは、耐震リフォームを実施することにより所得税が減税される制度をご紹介しましょう。

現金一括払い、または返済期間が10年に満たないローンを利用しつつ耐震リフォームを実施すれば投資型減税が適用されます。

また、返済期間が10年以上のローンを利用しつつ耐震リフォームを実施した場合は、住宅ローン減税が適用されます。

耐震リフォームで減税される制度のあらまし

投資型減税と住宅ローン減税の詳細は、以下のとおりです。

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1-1. 投資型減税

現金一括払い、または返済期間が10年に満たないローンを利用しつつ資金を借り入れ、一定の条件を満たす耐震リフォームを実施すれば、投資型減税が適用されます。

投資型減税が適用されれば、耐震リフォームを実施した年の収入に掛かる所得税から、最高25万円を上限とする以下の2つの少ない額が減税されます。

  • (耐震リフォームの工事費用-耐震リフォームを実施することにより受給した補助金)×10%
  • 250万円×10%

投資型減税が適用される耐震リフォームの主な条件は以下のとおりです。

投資型減税が適用される耐震リフォームの主な条件

  • 昭和56年5月31日以前に建築された住宅に、現行の耐震基準を満たす耐震リフォームを実施する
  • 自らが居住する住宅に耐震リフォームを実施する
  • 令和3年12月31日までに耐震リフォームを実施する

以上が、耐震リフォームを実施しつつ投資型減税が適用される主な条件です。

条件の詳細は「国税庁タックスアンサーNo.1222 耐震改修工事をした場合(住宅耐震改修特別控除)」の「2 住宅耐震改修特別控除の適用要件」や、国土交通省が公開する以下の資料「耐震改修促進税制」にてご確認いただけます。

耐震改修促進税制

国土交通省が公開する耐震リフォームに対する減税制度の資料

出展:国土交通省「耐震改修に関する特例措置

なお、投資型減税を適用させるためには、先にご紹介した条件を満たす耐震リフォームを実施し、必要書類を添付しつつ確定申告を行う必要があるため留意してください。

確定申告書に添付すべき必要書類の詳細は、「国税庁タックスアンサーNo.1222 耐震改修工事をした場合(住宅耐震改修特別控除)」の「4 住宅耐震改修特別控除の適用を受けるための手続」にてご確認いただけます。

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1-2. 住宅ローン減税

返済期間が10年以上のローンを利用しつつ資金を借り入れ、一定の条件を満たす耐震リフォームを実施すれば、住宅ローン減税が適用されます。

住宅ローン減税が適用されれば、10年間などにわたり毎年40万円を上限とするその年の年末のローン残高の1%が所得税から減税されます。

その年の年末のローン残高の1%とは、その年の年末に残る返済残高の1%であり、300万円を借り入れつつ毎年30万円ずつ返済する場合は以下のとおりです。

300万円を借り入れ毎年30万円ずつ返済する場合の年末ローン残高の推移

そして、住宅ローン減税が適用される耐震リフォームの主な条件は、以下のとおりとなっています。

住宅ローン減税が適用される耐震リフォームの主な条件

  • 100万円を超える耐震リフォームを実施する
  • 自らが所有しつつ居住する住宅に耐震リフォームを実施する
  • 令和3年12月31日までに耐震リフォームを実施する
  • 耐震リフォーム実施後の住宅の床面積が50㎡以上である

条件の詳細は「国税庁タックスアンサーNo.1216 増改築等をした場合(住宅借入金等特別控除)」の「2 住宅借入金等特別控除の適用要件」にて確認できる

以上などが、住宅ローン減税が適用される条件です。

なお、耐震リフォームには市区町村から補助金が出ますが、補助金を受給しつつ住宅ローン減税を適用させるためには、補助金の額を差し引いた工事費用が100万円を超える必要があるため注意してください。

耐震リフォームに適用される住宅ローン減税の注意点

また、住宅ローン減税を適用させるためには、先にご紹介した条件を満たす耐震リフォームを実施し、必要書類を添付しつつ確定申告を行う必要があります。

必要書類の詳細は、「国税庁タックスアンサーNo.1216 増改築等をした場合(住宅借入金等特別控除)」の「4 住宅借入金等特別控除の適用を受けるための手続」や、「一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会」が公開する資料「VI. 住宅ローン減税編」の229ページにて確認することが可能です。

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2. 固定資産税の減税

つぎに、耐震リフォームを実施しつつ固定資産税が減税される制度をご紹介しましょう。

この記事の「1. 所得税の減税」にてご紹介した所得税が減税される条件を満たさない耐震リフォームを実施した場合は、固定資産税が減税される制度が適用されます。

減税されるのは耐震リフォームを実施した翌年分の固定資産税であり、減税額は2分の1です。

一定の条件を満たす耐震リフォームを実施すれば固定資産税も減税される

ただし、耐震リフォームを実施しつつ固定資産税を減税させるためには、以下の条件などを満たす必要があるため注意してください。

固定資産税が減税される耐震リフォームの主な条件

  • 50万円を超える耐震リフォームを実施する
  • 令和4年3月31日までに耐震リフォームを実施する
  • 昭和57年1月1日以前から存在する住宅に耐震リフォームを実施する
  • 現行の耐震基準を満たさない住宅に、現行の耐震基準を満たすための耐震リフォームを実施する

以上の条件などを満たす耐震リフォームを実施すれば、固定資産税が減税されます。

なお、耐震リフォームを実施しつつ固定資産税を減税させるためには、工事完了後3ヵ月以内に市区町村役場に必要書類を添付した申請書を提出する必要があります。

申請書や、申請書に添付すべき必要書類の詳細は、各市区町村役場のホームページ内に設置されている検索窓に「耐震リフォーム 固定資産税」などと入力しつつ検索することにより確認することが可能です。

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3. 耐震補強リフォームの費用の相場

一定の条件を満たす耐震補強リフォームを実施すれば、最高25万円の所得税などが減税されます。

そこで気になるのが、耐震補強リフォームの費用の相場ですが、日本全国各地のリフォーム業者により構成される団体「木耐協」が公開する資料によれば、築45年の木造住宅で平均189万円程度、築29年の木造住宅で平均152万円程度とのことです。

耐震補強リフォームの費用の相場

また、同資料によれば、耐震補強リフォームを実施した39.3%の方が100~200万円の費用の範囲で収まり、ついで200~300万円未満の方が多くなっています。

詳細は、以下のとおりです。

耐震補強リフォームに要した費用

100万円~200万円未満 全体の39.3%
200万円~300万円未満 全体の20.7%
50万円~100万円未満 全体の17.4%
300万円以上 全体の11.7%
50万円未満 全体の10.9%

以上などのデータから、耐震補強リフォームは安ければ50万円未満で実施できることがあるものの、おおむね100~200万円程度の費用が必要であり、築年数が古ければ200~300万円の費用が掛かることもあると分析できます。

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まとめ - 耐震リフォームには補助金も期待できる

耐震リフォームを実施することにより、所得税や固定資産税が減税される制度をご紹介しました。

現金一括払い、または返済期間が10年に満たないローンを利用しつつ一定の条件を満たす耐震リフォームを実施すれば、投資型減税が適用され所得税が減税されます。

投資型減税が適用された場合、所得税の減税額は最高25万円です。

また、返済期間が10年を超えるローンを利用しつつ一定の条件を満たす耐震リフォームを実施すれば、住宅ローン減税が適用されます。

住宅ローン減税が適用されれば、10年などにわたり、毎年最高40万円が所得税から減税されます。

そして、投資型減税や住宅ローン減税が適用される条件を満たさない耐震リフォームを実施した場合は、リフォームを実施した翌年の固定資産税が2分の1に減税されます。

耐震リフォームの費用の相場は、建物の築年数によって異なるものの概ね150~190万円などです。

ご自宅の耐震性が気になり、耐震リフォームをご検討される方がいらっしゃいましたら、ぜひご参考になさってくさい。

耐震リフォームを実施することにより減税される制度のまとめ

なお、この記事の「1-1. 投資型減税」や「1-2. 住宅ローン減税」で触れましたが、一定の条件を満たす耐震リフォームを実施すれば、市区町村から50~100万円などの補助金が支給されます。

誰でもわかる不動産売買では、耐震リフォームの補助金の詳細をご紹介するコンテンツも公開中です。

お時間のある方は、ぜひご覧ください。

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ご紹介した内容が、耐震リフォームをご検討される皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2020年11月

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