登記簿とは?わかりやすく簡単に解説

登記簿とは?わかりやすく簡単に解説

登記簿とは、不動産の所有者などに関する情報が記された公の帳簿です。

登記簿や登記簿謄本をわかりやすく簡単に解説し、登記簿は誰でも閲覧できることなどをご紹介しましょう。

なお、ご紹介するのは、不動産の登記簿に関することであり、法人登記や商業登記の登記簿には該当しないためご注意ください。

目次

1. 登記簿とは、不動産の情報が記された帳簿

冒頭でご紹介したとおり登記簿とは、不動産の所有者などに関する情報が記された公の帳簿であり、日本にはたくさんの土地や建物などの不動産が存在しますが、ほぼ全ての不動産は登記簿にその情報が記されています。

登記簿とは?

登記簿は、法務省の地方支部局である法務局に設置され、記されている具体的な情報は以下のとおりです。

登記簿に記されている主な情報

  • その不動産の住所
  • その不動産の現在の所有者の住所と氏名
  • その不動産の過去の所有者の住所と氏名
  • 土地や建物など、その不動産の種類
  • 床面積や敷地面積など、その不動産の面積
  • 所有者が住宅ローンを利用するなどしてその不動産を購入した場合は、資金の貸し主

不動産の登記簿には、主に上記のことなどが記されています。

家の登記簿という言葉を聞くことがありますが、家の登記簿と不動産の登記簿は同じであり、どちらも上記のことなどが記された帳簿です。

なお、先に登記簿は帳簿であるとご紹介しましたが、以前は実際の帳簿であったものの、現在はハードディスクなどを用いてデータベース化されているため留意してください。

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1-1. なぜ登記簿が存在する?

登記簿とは、不動産の所有者などに関する情報が記された公の帳簿であり、日本中のほぼ全ての不動産は、その情報が登記簿に記されています。

そこで気になるのが、誰が不動産の情報を登記簿に記しているかですが、所定の手続きを踏みつつ、不動産の所有者が自ら記します。

登記簿は公の帳簿のため、不動産の持ち主が自己の所有物であることを記せば、所有権を主張できるようになります。

つまり、登記簿は、不動産の持ち主が、自らが所有する不動産の所有権を守るために存在するというわけです。

不動産は、品物のように記名できません。

そのため、不動産の持ち主は、所有する不動産の情報を登記簿に記し、その不動産の所有者が自分であることを公表します。

登記簿があることにより不動産の持ち主は所有権を主張できる

なお、登記簿に不動産の情報を記すことを登記と呼びます。

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2. 登記簿謄本とは?

不動産に関する手続きを行う際に、必要書類として登記簿謄本を求められることがあります。

登記簿謄本とは、登記簿を写した書面です。

登記簿とは、その不動産の所有者などに関する情報が記された公の帳簿であり、この記事の「1. 登記簿とは、不動産の情報が記された帳簿」にて詳細をご確認いただけます。

登記簿は、その不動産の所有者を明確にするために存在し、法務省の地方支部局である法務局に設置されていますが、持ち出したり、コピーを取ることができません。

よって、登記簿の内容を確認したい場合は、その写しである登記簿謄本の交付を法務局に請求します。

登記簿謄本とは?

なお、登記簿とは、不動産の情報が記された公の帳簿とご紹介しましたが、以前は帳簿であったものの現在はデータベース化されています。

そして、登記簿謄本は、帳簿であったころの登記簿を写した書面のため留意してください。

データベース化された登記簿の写しは、登記事項証明書と呼びます。

登記事項証明書とは?

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3. 登記簿の閲覧は誰でもできる

登記簿とは、日本中に点在する不動産の所有者などに関する情報が記された公の帳簿であり、法務省の地方支部局である法務局に設置されています。

そして、登記簿は公の帳簿のため、身分証明書などを必要とせず閲覧することが可能であり、その写しである登記簿謄本や登記事項証明書の交付も請求できます。

つまり、日本中にはたくさんの不動産が存在し、それぞれの不動産の持ち主などに関する情報が登記簿に記され、誰もがその情報を知ることができるというわけです。

ただし、登記簿は図書館の本のように好き勝手に閲覧できるというわけではありません。

登記簿は、主に以下の2つの方法により閲覧します。

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1. 法務局で登記簿謄本、または登記事項証明書の交付を請求する

法務局に出向き、希望する不動産の情報が記された登記簿謄本、または登記事項証明書の交付を請求することにより、登記簿の内容を閲覧できます。

登記簿謄本や登記事項証明書とは、登記簿の内容を写した書面であり、取得する際に必要なものはありません。

ただし、登記簿謄本や登記事項証明書を取る際は、不動産1件あたりにつき600円などの手数料がかかるため留意してください。

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2. オンラインで閲覧する

登記簿は、不動産1件あたりにつき350円などの利用料金を支払うことにより、登記情報提供サービスで閲覧できます。

また、登記・供託オンライン申請システム(通称:登記ねっと)では、500円などの手数料を支払うことにより、オンラインで登記簿を写した書面である登記事項証明書の交付を請求することが可能です。

登記情報提供サービス、登記ねっと共に身分証明書などを必要とせず利用することが可能であり、誰でも登記簿の内容を閲覧したり、登記事項証明書を取ることができます。

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まとめ - 登記簿の写しである登記事項証明書の見本はこちら

登記簿の意味をわかりやすく簡単にご紹介しました。

登記簿とは、不動産の情報が記された公の帳簿であり、その不動産の所有者を明確にし、持ち主が所有権を主張できるようにするために存在します。

また、登記簿は、法務局で登記簿謄本や登記事項証明書と呼ばれる写しの交付を請求したり、オンラインで閲覧するなどして、誰もが内容を確認することが可能です。

なお、法務省が公開する、土地の登記事項証明書(データーベース化された登記簿の写し)の見本は以下のとおりであり、所有者に関する情報などが記されています。

登記簿の写しである登記事項証明書の見本

登記簿の写しである登記事項証明書の見本

出典:法務省ホームページ

ご紹介した内容が、登記簿をお調べになる皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2020年9月

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