イールドギャップの意味と計算する方法を簡単に解説

イールドギャップの意味と計算する方法を解説

イールドギャップが大きいんです。ですから、絶対にお勧めなんです!

…これは、不動産投資を促す勧誘の電話で、営業マンが鼻息を荒くしながらいうセリフです。

このイールドギャップとは、いったいどのような意味があるのでしょうか?

不動産投資を勉強する方や、不動産について知りたいと希望する方へ向けて、イールドギャップの意味をわかりやすく解説しつつ、イールドギャップを計算する方法を簡単にご紹介しましょう。

1. イールドギャップを簡単に説明すると?

イールドギャップを簡単に解説すると、以下のとおりとなります。

イールドギャップとは、銀行からお金を借りつつ不動産を購入し、賃貸しした場合における、その不動産から得ることができる儲けから、利子を差し引いたもの

以上がイールドギャップを簡単に解説したものです。

しかし、これでは分かりにくいため、イールドギャップをもう少し詳しく解説しましょう。

2. イールドギャップを詳しく説明すると?

ここからは、イールドギャップについて、もう少し詳しく解説しましょう。

その前に、皆さんは利回りという言葉をご存知でしょうか?

利回りとは、不動産を所有することにより得られる儲けの目安のことで、以下の式で計算し、パーセントで表します。

その物件を所有することにより得る年間の家賃収入 ÷ 物件の価格 × 100 = 利回り(%)

以上が利回りを計算する方法です。

具体的な計算例をあげると、価格が5000万円で、一年間の家賃収入が500万円の投資用不動産の場合は以下のように計算し、利回りは10%です。

500万円 ÷ 5000万円 × 100 = 利回り10%

また、価格が5000万円でも、一年間の家賃収入が250万円しかない投資用不動産は、以下のように計算し、利回りは半分の5%となります。

250万円 ÷ 5000万円 × 100 = 利回り5%

つまり、利回りは、不動産の価格に対して家賃収入の割合が多く、儲かる物件ほど高くなるわけです。

そのため、不動産投資を行う方は、利回りが高い物件を好んで購入します。

そして、不動産投資を行う方が、資金を上回る価格の物件を購入する際は、銀行からお金を借りるのが通例です。

しかし、銀行からお金を借りると利子を払う必要があり、利回りだけでは、その物件が本当に儲かるか判断できません。

そこで登場するのがイールドギャップで、イールドギャップは、以下のように利回りから年利(一年間に払う、元金に対する利子の割合)を差し引いて計算します。

利回り - 年利 = イールドギャップ

以上がイールドギャップを計算する方法で、利回りが10%の不動産を購入するために、年利が2%の融資を受けた場合は、イールドギャップは8%です。

また、利回りが5%の不動産を購入するために、年利が2%の融資を受けた場合は、イールドギャップは3%となります。

よって、イールドギャップを詳しく解説すると以下のようになり、イールドギャップが大きいほど、たくさん儲かります。

イールドギャップとは、銀行から融資を受けつつ投資用の不動産を購入した場合に、その不動産の利回りから年利を差し引き、その不動産の儲かる目安を表したもの。
イールドギャップとは?

3. イールドギャップを計算する方法

ここまでは、イールドギャップの意味と計算する方法をわかりやすく簡単にご紹介しました。

ここまでご紹介した内容で、皆さんにはイールドギャップの意味を理解していただけたと思います。

そして、ここからは、より具体的なイールドギャップを計算する方法をご紹介しましょう。

なお、イールドギャップの意味だけを手っ取り早く知りたいと希望し、当サイトにいらっしゃった方は、ここから先は内容がやや難しくなるため、読み飛ばしていただいて構いません。

3-1. 実は使えないイールドギャップの計算式

イールドギャップとは、融資を受けつつ不動産投資を行う場合における、不動産の儲かり具合を表したもので、以下のように利回りから年利を差し引いて計算し、イールドギャップが大きいほど儲かるとご紹介しました。

利回り - 年利 = イールドギャップ

そして、イールドギャップを計算するために必要となる利回りは、以下の方法で計算するとご紹介しました。

その物件を所有することにより得る年間の家賃収入 ÷ 物件の価格 × 100 = 利回り

これらを理解すれば、不動産投資を促す勧誘の電話で、営業マンが言うイールドギャップの意味を理解できます。

しかし、投資用の不動産を購入するためには、仲介手数料などの諸費用が必要で、継続して賃貸しするためには、修繕費用などの経費が掛かります。

また、融資を受けつつ投資用の不動産を購入すると、利子だけではなく元金の返済も必要で、毎年の返済額は、返済期間により変動するものです。

よって、先にご紹介したイールドギャップを計算する以下の式では、正確なイールドギャップは計算できません。

利回り - 年利 = イールドギャップ

そのため、より具体的なイールドギャップを計算するために、実質利回りからローン定数を差し引くという、やや難しい方法があります。

ここからは、実質利回りとローン定数の意味や、正確なイールドギャップを計算する方法をご紹介しましょう。

3-2. 実質利回りの意味と計算方法

実質利回りとは、物件の価格と家賃収入に加え、物件を購入するために必要な諸費用や、賃貸しし続けるために欠かせない経費を用いて計算される、より具体的な利回りを表し、以下の方法で計算します。

(物件の年間の家賃収入-年間の経費) ÷ (物件の価格 + 物件の購入諸費用) × 100 = 実質利回り

以上が実質利回りを計算する方法で、例をあげると以下のとおりです。

「実質利回りの例」

年間の家賃収入 500万円
年間の経費 100万円
物件の価格 5000万円
物件の購入諸費用 250万円
実質利回り 7.6%

3-3. ローン定数の意味と計算方法

ローン定数とは、融資の残金に対する、年間の返済額の割合を表したもので、以下の方法で計算し、パーセントで表します。

年間元利返済額(元金と利子を合わせた返済額) ÷ 借入総額 × 100 = ローン定数

以上がローン定数を計算する方法で、例をあげると以下のとおりです。なお、ローン定数は「K%(ケーパーセント)」とも呼ばれます。

「ローン定数の例」

年間元利返済額 250万円
借入残金 4500万円
ローン定数 5.6%

3-4. 正確なイールドギャップを計算する方法

実質利回りとローン定数を用いて、以下の方法でイールドギャップを計算すれば、より具体的なイールドギャップを計算できます。
実質利回り - ローン定数 = 正確なイールドギャップ
この計算式を用いて、実質利回りが7.6%で、ローン定数が5.6%の投資用不動産の正確なイールドギャップを計算すると2%です。普通のイールドキャップと正確なイールドキャップの違い

4. それでもイールドギャップは、あくまで一つの目安

不動産投資を勉強する方や、不動産について知りたいと希望する方へ向けて、イールドギャップの意味や、イールドギャップを計算する方法をわかりやすくご紹介しました。

イールドギャップとは、融資を受けつつ投資用の不動産を購入した場合における、返済金を踏まえて計算した儲かり具合をパーセントで表したもので、イールドギャップが大きいほど、儲かりやすいとされます。

そして、イールドギャップは、その不動産の利回りや実質利回りから計算します。

しかし、実はイールドギャップを計算する根拠となる利回りや実質利回りは、不動産の儲かり具合を表した目安(おおよその見当)であり、その不動産の儲かり具合を的確に表しているわけではありません。

そのため、利回りや実質利回りを根拠に計算するイールドギャップも、やはり目安といえます。

よって、不動産投資を始めようと不動産を購入する場合は、その不動産のイールドギャップや利回りばかりに気を取られず、その不動産を総合的に判断することが大切です。