中古マンションの消費税っていくら? 消費税額を計算する方法

中古マンションの消費税を計算する方法をわかりやすく解説

100円の品物を購入すると消費税は10円ですが、1,000万円の中古マンションを購入すると消費税は100万円と高額です。

しかし、中古マンションの消費税は、かかる場合とかからない場合があるため、さほど心配する必要はないかもしれません。

また、消費税がかかる中古マンションを購入した場合は、補助金も期待できます。

中古マンションの購入を希望するものの消費税が心配な方へ向けて、消費税がかかる物件とかからない物件の区別、消費税がかかる場合に税額を計算する方法、消費税がかかる中古マンションを購入した際に受給できる補助金についてご紹介しましょう。

1. 消費税がかからない中古マンション

冒頭で中古マンションの消費税は、かかる場合とかからない場合があるとご紹介しました。

理由は、中古マンションの消費税は売り主の状況に応じてかかる場合とかからない場合があるためです。

まずは、消費税がかからない中古マンションをご紹介しましょう。

1-1. 個人が売り出すマイホームとして利用された中古マンション

アットホームやHOME'S(ホームズ)などの不動産検索サイトで中古マンションを探すと数万件もの物件がヒットしますが、その多くは個人が不動産業者を仲介させつつ売りに出す、マイホームとして利用していた物件です。

そして、それに該当する中古マンションは消費税がかかりません。

つまり、多くの中古マンションは消費税がかからないというわけです。

これは、不動産業者を仲介させず、個人間売買でマイホームとして利用されていた中古マンションを購入する場合も同じです。

ただし、個人が売りに出す、家賃を取りつつ貸すなど「事業用」として活用していた中古マンションを購入する際は、不動産業者を仲介させる、させないにかかわらず消費税がかかるため注意してください。

1-2. 個人が売りに出す別荘として利用していた中古マンション

静岡県や千葉県、和歌山県や三重県の海沿いで中古マンションを探すとたくさんの中古リゾートマンションが売りに出されていますが、その多くは個人が不動産業者を仲介させつつ売りに出す、自らが別荘として利用していた物件です。

そして、それに該当する中古マンションには消費税がかかりません。

これは、不動産業者を仲介させず、個人間売買で個人が別荘として利用していた中古マンションを購入する場合も同じです。

ただし、個人が家賃を取りつつ貸すなど「事業用」として活用していた貸別荘用の中古マンションなどを購入する場合は、不動産業者を仲介させる、させないにかかわらず消費税がかかるため注意してください。

消費税の分岐点

物件の状態 消費税
個人が売りに出すマイホームや別荘として利用していた中古マンション かからない
個人が売りに出す事業用として活用していた中古マンション かかる
不動産業者が直接販売する全ての中古マンション かかる

2. 消費税がかかる中古マンション

つぎに、消費税がかかる中古マンションをご紹介しましょう。

消費税がかかるのは、不動産業者などの法人が直接売りに出す物件や、個人事業者が家賃を取りつつ貸すなど「事業用」として活用していた中古マンションです。

2-1. リノベーション中古マンションなど

最近は大規模なリフォームが実施されたリノベーション済みの中古マンションが人気ですが、その多くは不動産業者が売主から物件を買い取り、リフォームを施しつつ自らが直接売りに出す物件です。

そして、不動産業者が直接販売するリノベーション済みの中古マンションなどには消費税がかかります。

消費税は、事業活動による利益に課せられる税金です。

そのため、事業による利益を目的として活動する不動産業者が直接販売する全ての中古マンションには、必ず消費税がかかるため注意してください。

なお、売りに出されている中古マンションの中には、売主が個人である、その個人がマイホームとして利用していたリフォーム済みの物件も存在しますが、それに該当する物権には消費税はかかりません。

2-2. 個人が売りに出す「賃貸用」などとして活用された物件

売りに出されている中古マンションの中には、個人事業者が売主である、家賃を取りつつ貸すなどして「事業用」として活用されていた物件が存在します。

そして、それに該当する中古マンションを購入する場合は消費税がかかります。

これは、不動産業者を仲介させつつ購入する、しないにかかわりません。

3. 中古マンションの消費税を計算する方法

個人が売りに出す、マイホームとして利用していた中古マンションを購入する場合は、不動産業者を仲介させつつ購入する、しないにかかわらず消費税はかかりません。

反対に、不動産業者が直接売りに出す物件や、個人事業者が売りに出す営利目的で使用していた中古マンションを購入する場合は消費税がかかります。

そこで気になるのが消費税の額ですが、不動産売買における消費税は建物部分の購入に対してのみ課せられ、土地の購入には課せられません。

よって、中古マンションの消費税額は、全体の販売価格から建物部分の販売価格を割り出し、その価格に消費税率を掛け算しつつ計算します。

中古マンションの消費税を計算する流れ

ここから、中古マンションの消費税額を計算する方法をご紹介しましょう。

なお、中古マンションを購入すると建物だけを購入すると考えがちですが、建物部分とそのマンションが建つ敷地を戸数などで割った面積の土地を取得します。

そして、この記事ではこれ以降、「そのマンションが建つ敷地を戸数などで割った面積などの土地」のことを土地の持ち分と呼ぶため留意してください。

3-1. 中古マンションの固定資産税評価額を知る

はじめに、中古マンションの建物部分と土地の持ち分の固定資産税評価額を調べます。

固定資産税評価額とは、不動産を所有することにより毎年課せられる地方税である「固定資産税」の額を算出するために設定された不動産の価額です。

その中古マンションの固定資産税評価額は、その物件を取り扱う不動産業者に問い合わせたり、その物件が所在する地域を管轄する市区町村役場で「固定資産課税台帳」の写しである「固定資産課税台帳登録事項証明書」の交付を受けることにより確認できます。

固定資産課税台帳

ただし、購入前など、所有しない中古マンションの固定資産課税台帳登録事項証明書の交付を受けるためには、所有者から委任状を取り付ける必要があるため注意してください。

なお、固定資産税評価額は売買価格とは異なり、建物部分は売買価格の50~60%程度に、土地の持ち分は売買価格の70~80%程度などになるのが通例です。

販売価格が2,000万円の中古マンションの固定資産税評価額の例
・建物部分の固定資産税評価額 = 480万円
・土地の持ち分の固定資産税評価額 = 960万円

3-2. 建物部分と土地の利用権の固定資産税評価額を合計する

その中古マンションの建物部分と土地の持ち分の固定資産税評価額が把握できれば、それらを合計します。

固定資産税評価額の合計例
・建物部分の固定資産税評価額 = 480万円
・土地の持ち分の固定資産税評価額 = 960万円
・合計 = 1,440万円

3-3. 固定資産税評価額の割合を計算する

つづいて、建物部分と土地の持ち分の固定資産税評価額の割合を計算します。

たとえば、建物部分の固定資産税評価額が480万円であり、土地の持ち分の固定資産税評価額が960万円の中古マンションは、固定資産税評価額の合計が1,440万円です。

その場合は「480万円 ÷(480万円+960万円)× 100 = 33%」と計算し、建物部分の固定資産税評価額の割合は33%、土地の持ち分の固定資産税評価額の割合は67%となります。

固定資産税評価額の割合の計算例
1. 建物部分の固定資産税評価額 = 480万円
2. 土地の持ち分の固定資産税評価額 = 960万円
3. 合計 = 1,440万円
4. 480万円 ÷ 1,440万円 × 100 = 33%
5. 建物部分の固定資産税評価額の割合は33%、土地の持ち分の固定資産税評価額の割合は67%

3-4. 割合を販売価格に当てはめる

建物部分と土地の持ち分の固定資産税評価額の割合が計算できれば、その割合を中古マンションの販売価格に当てはめます。

この割合が、その中古マンションの建物部分と土地の持ち分の販売価格です。

たとえば、2,000万円で販売されている建物部分の固定資産税評価額の割合が33%の中古マンションは「2,000万円×33% = 660万円」と計算し、建物部分の販売価格は660万円、土地の持ち分の販売価格は1,340万円です。

固定資産税評価額の割合を販売価格に案分する

計算例
1. 中古マンションの販売価格は2,000万円
2. うち建物部分の固定資産税評価額の割合は33%、土地の持ち分の固定資産税評価額の割合は67%
3. 2,000万円×33%(建物部分の固定資産税評価額の割合)= 660万円
4. 2,000万円×67%(土地の持ち分の固定資産税評価額の割合)= 1,340万円
5. 建物部分の販売価格 = 660万円
6. 土地の持ち分の販売価格 = 1,340万円

3-5. 建物価格に消費税率を掛け算する

最後に、これまでの計算で算出した建物部分の販売価格に消費税率を掛け算すれば、その中古マンションの消費税額が算出されます。

中古マンションの消費税率は10%です。

よって、建物部分の販売価格が660万円の中古マンションの消費税は66万円となります。

なお、繰り返しになりますが、中古マンションの消費税は建物部分の販売価格のみにかかり、土地の持ち分の販売価格にはかからないため注意してください。

販売価格が2,000万円の中古マンションの消費税
1. 建物部分の販売価格 = 660万円
2. 土地の持ち分の販売価格 = 1,340万円
3. 660万円(建物部分の販売価格)×10%(消費税率)= 消費税は66万円

中古マンションの消費税を計算する方法

4. 消費税がかかる中古マンションには補助金が期待できる

不動産業者が直接販売する中古マンションや、個人事業者が家賃を取りつつ貸すなど営利目的で利用されていた中古マンションを購入すると、建物部分の販売価格に対して消費税がかかります。

不動産は高額なため消費税も高額になりがちですが、不動産業者が直接販売する一定の条件を満たした消費税がかかる中古マンションを購入すれば、最大50万円が交付される国土交通省の補助金「すまい給付金」の受給が期待できます。

ここから、中古マンションを購入して「すまい給付金」が受給できる条件をご紹介しましょう。

なお、すまい給付金を受給するためには、これからご紹介する条件を満たしつつ中古マンションを購入し、購入後1年以内などに「すまい給付金申請係」の窓口に申請する必要があるため注意してください。

すまい給付金が受給できる条件の詳細は「すまい給付金 対象要件(中古住宅)」にて、「すまい給付金申請係」の窓口の場所は「すまい給付金 窓口への申請」にて、申請の際に必要な書類は「すまい給付金 申請書類のダウンロード」にてご確認いただけます。

また、当サイトのコンテンツである「中古住宅の購入を対象とする「すまい給付金」の受給条件を解説」では、中古マンションなどの中古住宅を購入した場合における「すまい給付金」の適用条件をわかりやすくご説明中です。

すまい給付金の公式サイトの内容が難しいと感じる方がいらっしゃいましたら、ぜひ当サイトのコンテンツをご覧ください。

4-1. 売主が不動産業者である中古マンションを購入する

売りに出されている多くの中古マンションは、不動産業者を仲介させつつ個人が売りに出す物件で、それに該当する物件は消費税がかかりません。

これに対して、売主が不動産業者である中古マンションを購入すると消費税がかかります。

そして、中古マンションを購入しつつ「すまい給付金」を受給するためには、売主が不動産業者である消費税がかかる中古マンションを購入しなくてはなりません。

なお、リノベーションなど大規模なリフォームが施された中古マンションは、おおむね不動産業者が売主となっています。

4-2. 床面積が50㎡以上

中古マンションを購入すると、建物部分(各戸の室内)と土地の持ち分(そのマンションが建つ敷地を戸数などで割った面積の土地)を購入することになります。

そして、すまい給付金を受給するためには、購入した建物部分の床面積が50㎡以上である必要があります。

築年数が30年を超える中古マンションやワンルームマンションなどは室内の床面積が狭く、この条件を満たさないことがあるため注意してください。

4-3. 耐震性に優れるなど高品質な中古マンションを購入する

中古マンションを購入しつつすまい給付金を受給するためには、
専門機関が検査し、高品質であると評価された中古マンションを購入する必要があります。

具体的には「既存住宅売買瑕疵保険」に加入する、「既存住宅性能表示制度」を利用する、「住宅瑕疵担保責任保険」に加入する中古マンションなどで、詳細は当サイトのコンテンツである「受給条件6. 耐震性に優れるなど、高品質な中古住宅を購入する」にてご確認いただけます。

4-4. 年収が775万円以下など

中古マンションを購入しつつすまい給付金を受給するためには、775万円以下など、年収が一定以下である必要があります。

また、すまい給付金で受給できる補助金の額は、年収や扶養家族により異なるため注意してください。

すまい給付金の公式サイト内に設けられている「すまい給付金かんたんシミュレーション」では、あなたの年収状況から受給できる補助金額をシミュレーションできます。

4-5. 現金で中古マンションを購入する場合は50歳以上

住宅ローンを利用せず現金で中古マンションを購入する場合は、その中古マンションを購入した年の12月31日の時点で50歳以上でなくては、すまい給付金を受給できません。

また、住宅ローンを利用しつつ中古マンションを購入したとしても、返済期間が5年未満である場合や、金融機関以外から資金を借り入れた場合は、現金で中古住宅を購入したと見なされるため注意してください。

4-6. 自分のための中古マンションを購入する

中古マンションを購入し、すまい給付金を受給するためには、ご自分がお住まいになるための中古マンションを購入する必要があります。

たとえば、お父様やお母様がお住まいになるための中古マンションを購入し、その中古マンションにご自身がお住まいにならない場合は、すまい給付金を受給する条件を満たしません。

また、たとえ購入した中古マンションにお住まいになるとしても、そのマンションの名義にご自身のお名前が入っていない場合も「すまい給付金」の受給条件を満たさないため注意してください。

まとめ - 仲介手数料にかかる消費税が思いのほか高い

中古マンションの購入を希望するものの消費税が心配な方へ向けて、消費税がかかる物件とかからない物件の違い、消費税額を計算する方法、消費税がかかる中古マンションを購入した際に受給できる補助金をご紹介しました。

アットホームなどの不動産検索サイトで中古マンションを検索すると数万もの物件がヒットしますが、その多くは個人が不動産業者を仲介させつつ売りに出す、マイホームとして利用されていた物件です。

それに該当する中古マンションは消費税がかかりません。

そして、売りに出されている中古マンションの中には不動産業者が直接販売する物件も存在し、その物件を購入する場合は消費税がかかります。

ただし、消費税がかかるのは中古マンションの建物部分の販売価格に対してのみであり、土地の持ち分の販売価格にはかからないため留意してください。

なお、個人が不動産業者を仲介させつつ売りに出す、マイホームとして利用されていた中古マンションは消費税がかかりませんが、不動産業者に仲介手数料を支払う必要があります。 不動産業者が直接販売する中古マンションを購入する際は、仲介手数料は不要です )

仲介手数料の額は中古マンションの購入価格により異なり、国土交通大臣により以下のように上限が定められています。

仲介手数料の上限

中古マンションの購入価格 上限
200万円以下 中古マンションの購入価格の5%
200万円超400万円以下 中古マンションの購入価格の4%+2万円
400万円超 中古マンションの購入価格の3%+6万円

そして、その仲介手数料には10%の消費税がかかります。

たとえば、2,000万円の中古マンションを購入すると仲介手数料は66万円(2,000万円×3%+6万円=66万円)です。

その場合、仲介手数料にかかる消費税は6万6千円(66万円×10%=6万6千円)にもなります。

このように、仲介手数料にかかる消費税は思いのほか高く付くため注意してください。

また、どのような形態の中古マンションを購入しても、購入後は司法書士に報酬を支払いつつ「所有権移転登記」と呼ばれる名義変更を代行させるのが通例です。

さらに、その報酬にも消費税がかかります。

報酬の額は手続きを代行する司法書士により異なりますが、住宅ローンを利用しつつ中古マンションを購入する際は15万円程度(かかる消費税は1万5千円程度)、現金で中古マンションを購入する際は6~7万円程度(かかる消費税は6~7千円程度)となっています。