中古住宅を購入する際の注意点。水道管の錆の予防策と対処法

中古住宅を購入する際の注意点。水道管の劣化による錆

築30年以上などの中古住宅を購入すると、水道管の劣化により蛇口から出る水に赤錆が混じることがあります。

錆は浄水器で除去できますが、可能であれば、水道管が錆びている可能性がある中古住宅の購入を避けるのが理想です。

水道管が錆びている中古住宅の特徴や水道管のリフォーム費用を安く抑える方法、水漏れが保証される中古住宅の購入方法をご紹介しましょう。

1. 蛇口から錆が出る理由

冒頭でご紹介したとおり、築30年以上などの中古住宅を購入すると、水道管の劣化により蛇口から出る水に錆が混じることがあります。

まずは、その理由や原因、錆が出やすい中古住宅の特徴をご紹介しましょう。

築年数が古く、金属製の水道管が使用されている

最近の水道管は、塩化ビニルやポリエチレンなどの樹脂で作られていますが、以前は金属製でした。

そのため、築年数が30年などを超える中古住宅は、たいてい金属製の水道管が使用されています。

塩化ビニルやポリエチレンなどの樹脂は錆びませんが、金属製の水道管は錆びやすいのが特徴です。

よって、築年数が古い中古住宅の水道管は金属製であり、蛇口から錆が出る可能性が高いといえます。

築年数が古い中古住宅の水道管は金属製のことが多い

ただし、築年数が古い全ての中古住宅の水道管が金属製とは限りません。

ここ10年などの間に水道管を交換するリフォームが行われた中古住宅であれば、塩化ビニルやポリエチレン製の水道管が使用されている可能性が高く、蛇口から錆が出ることは少ないといえます。

空き家の状態が長い

金属製の水道管であっても、日頃から水が流れているのであれば、錆が進行する速度は遅くなります。

そのため、築年数が古く、金属製の水道管が使用されている中古住宅であっても、売り主が居住する状態で売りに出されているのであれば、蛇口から出る錆の量は少ない可能性があります。

しかし、多くの中古住宅は、空き家として売りに出されています。

空き家の水道管は、水が流れることがありません。

よって、金属製の水道管が使用されている空き家の状態が長い中古住宅は、蛇口から錆が出る可能性が高いといえます。

2. 浄水器などを使用すれば、錆は比較的簡単に除去できる

金属製の水道管が使用されている築年数が古い中古住宅を購入すると、蛇口から出る水に錆が混じっていることがありますが、浄水器で比較的簡単に除去できます。

また、売買契約を締結する前に水道管の状態を調査しておけば、錆が出る中古住宅の購入を回避することが可能です。

購入前に中古住宅の水道管の状態をチェックする方法や、錆が出る中古住宅を購入した場合の対処法をご紹介しましょう。

購入前の対策 - 不動産業者に水道管の種類を確認する

築年数が古い中古住宅を購入する際は、売買契約を締結する前に、その物件を取り扱う不動産業者に水道管が金属製か樹脂製か確認してください。

そうすれば、金属製の水道管が使用された中古住宅の購入を回避できます。

不動産業者が水道管の種類を把握していない場合は、売主に水道管を交換する修繕を行ったことがあるか問い合わせれば、築年数などを鑑みつつ水道管が金属製であるか予想することが可能です。

なお、金属製から樹脂製の水道管に交換する修繕が行われていたとしても、宅内の全ての水道管が新調されたとは限りません。

たとえば、浴室部分の水道管は新調したものの、台所の水道管は交換していない可能性があります。

この場合、やはり台所の蛇口からは錆が出る虞があります。

新調されていない水道管からは錆が出る虞がある

よって、売り主に水道管の修繕に関することを問い合わせる際は、履歴と共に水道管を新調した箇所を必ずご確認ください。

購入前の対策 - 蛇口から水を出して錆の有無を確認する

築年数が古い中古住宅を購入する際は、売買契約を締結する前に、白いバケツに蛇口から出た水を溜めるなどして、錆がないか目視で確認してください。

そうすれば、蛇口から錆が出る中古住宅の購入を回避することが可能です。

ただし、空き家の状態で売りに出されている中古住宅は、売り主が水道を止めていることが多いため、この方法はあまり実用的ではありません。

購入後の対策 - 浄水器で対処する

金属製の水道管が使用されている中古住宅を購入し、蛇口から錆が出る場合は、浄水器を使用すれば比較的簡単に除去できます。

浄水器は定期的にフィルターを交換する必要があるため、ランニングコストが掛かりますが、水道管を交換する費用を抑えつつ錆を除去したい場合は有効です。

使用する浄水器を選ぶ際は、錆を除去する効果があると謳う製品をお選びください。

購入後の対策 - 水道管を交換するリフォームを行う

蛇口から出る錆は浄水器で対応するのも悪くはありませんが、予算が許すのであれば水道管を交換するリフォームを実施するのが理想です。

水道管を交換すれば、錆を元から断つことができます。

水道管を交換するリフォームの費用は、交換する水道管の長さや、水道管が埋設されている場所により異なりますが、木造の一戸建ての場合は15~30万円程度、鉄筋コンクリート造りの中古マンションの場合は50~100万円程度が目安です。

なお、予算に余裕がない場合は、飲料水を出す蛇口に接続されている水道管だけを新調すれば、交換する水道管の長さを短くしつつ、リフォーム費用を抑えることができます。

中古住宅の水道管のリフォーム費用を節約する方法

また、水道管が壁や地面に埋設されている場合は無理に交換せず、露出配管を用いたバイパス工事を行うことでもリフォーム費用を安く済ませることが可能です。

中古住宅の水道管のリフォーム費用を節約するコツ

なお、水道管を屋外に露出配管すると冬に凍結する虞があるため、必ず保温材を巻くように心がけてください。

3. 中古住宅の水漏れの保証

築年数が経過した中古住宅を購入すると、水道管が錆びていなくとも給水管や排水管から水漏れしていることがあります。

水漏れがあると修繕しなければなりませんが、修繕費用が保証される中古住宅を購入すれば安心です。

ここから、水漏れが保証される中古住宅の購入方法をご紹介しましょう。

なお、ご紹介するのは水漏れが保証される購入方法であり、水道管の錆は保証されないため注意してください。

不動産業者が販売する中古住宅を購入する

売りに出されている中古住宅は、大きく以下の2つに分類されます。

中古住宅の種類

  • 個人が不動産業者を仲介させつつ売りに出す物件
  • 不動産業者が直接販売する物件

売りに出されている中古住宅は、主に上記の2つに分類されます。

そして、2の「不動産業者が直接販売する物件」を購入すれば、中古住宅の引き渡し後2年以内などに水漏れが発見されれば、不動産業者が修繕費用を保証するのが通例です。

ただし、不動産業者が販売する中古住宅は仲介手数料が不要でありつつも、建物部分の販売価格に消費税が掛かるため注意してください。

既存住宅売買瑕疵保険に加入する中古住宅を購入する

既存住宅売買瑕疵保険とは中古住宅専用の保険であり、同保険に加入する物件を購入し、引き渡し後5年以内などに水道管や排水管からの水漏れが発見されれば、修繕費用が保証されます。

既存住宅売買瑕疵保険に加入する中古住宅の数はあまり多くありませんが、広告に「住宅かし保険に加入済み」などと書かれている中古住宅は同保険に加入しています。

なお、誰でもわかる不動産売買では、既存住宅売買瑕疵保険の詳細をわかりやすく解説するコンテンツも公開中です。

お時間のある方は、ぜひご覧ください。

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既存住宅売買瑕疵保険とは?付保証明書の意味など解説

インスペクション(住宅診断)を利用する

インスペクションとは、ホームインスペクションとも呼ばれる住宅診断であり、依頼すれば専門業者が雨漏りや水道管からの水漏れの有無などを調査してくれます。

そして、雨漏りや水漏れが診断されたものの後に発見された場合は、インスペクションを行った専門業者が修繕費用を保証します。

ただし、売買契約を締結する前の中古住宅にインスペクションを実施するためには、売り主の承諾が必要となるため留意してください。

ちなみに、誰でもわかる不動産売買では、インスペクションをわかりやすく解説するコンテンツも公開中であり、同コンテンツでは、賢いインスペクション業者の選び方などもご紹介しています。

中古住宅の水漏れの保証に関することをお調べの方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。

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インスペクションとは? 費用の目安や、賢い業者の選び方を解説

まとめ - 築年数が古い中古住宅を購入する際は、水道管の交換費用を見ておく

水道管が錆びている中古住宅の特徴や水道管のリフォーム費用を抑える方法、水漏れが保証される中古住宅の購入方法などをご紹介しました。

中古住宅の売り主には、契約不適合責任(引き渡した中古住宅が売買契約の内容を満たさない場合に修繕費用などを負担する責任)があるため、水道水に水道管の錆が混じる場合は、物件代金の減額などを請求できる可能性があります。

とはいうものの、労力を費やしつつ購入した中古住宅に欠陥があるのは、あまり好ましくありません。

よって、中古住宅を購入する際は、売買契約を締結する前に水道管の状態をチェックしておくのが理想です。

また、築30年などを超える中古住宅の売買契約には、売り主の契約不適合責任が免除される特約が付いていることがあり、買い主が水道管の交換費用を負担せざるを得ないことがあります。

そのため、築年数が古い中古住宅を購入する際は、余剰金を用意しておくなどして、水道管の交換費用を見つつ購入することが大切です。

余談ですが、金属製の水道管は錆びやすいのが欠点ですが、凍結しやすいという特徴もあります。

よって、金属製の水道管が使用されている中古住宅を購入する際は、冬の凍結にもご注意ください。 水道管の凍結は、保温材を巻くことにより防止できます。

使用する保温材は布などではなく、保温チューブと呼ばれる専用の材料をお使いください。

布は保温性が低く、あまり凍結防止の効果が期待できません。

ご紹介した内容が、中古住宅の水道管をお調べになる皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。