中古住宅に保証を付加できる?

中古住宅を購入したいが品質が心配。保証付きで購入できる中古住宅ってある?

中古住宅といえば安くてお買い得ですが、新築より築年数が経過しているため不具合が心配です。

しかし、一部の中古住宅には保証や保険が付き、中古住宅の引き渡し後に重大な欠陥が見つかれば修繕費用が保証されます。

安心して購入できる保証付きの中古住宅をご紹介しましょう。

目次

1. 大手不動産業者が仲介する中古住宅

はじめに、大手不動産業者が仲介する保証が付く中古住宅をご紹介します。

住友不動産販売などの大手不動産業者は、自社が仲介する中古住宅の一部に保証を付けるサービスを実施中です。

大手不動産業者は仲介する中古住宅に保証を付ける

保証を付けるサービスを実施する主な大手不動産業者と、保証サービスの内容は以下のとおりとなっています。

1-1. 住友不動産販売:建物保証サービス

住友不動産販売は、自社が仲介する中古住宅の一部に保証を付けます。

保証が付く中古住宅を購入し、中古住宅の引き渡し後2年以内に建物部分に重大な欠陥が見つかれば、最高で500万円までの修繕費用が保証されます。

保証を受けることができる具体的な欠陥は、一戸建て中古住宅と中古マンションによって異なり、以下のとおりです。

保証の対象となる具体的な瑕疵

  一戸建て中古住宅 中古マンション
保証対象 雨漏り、柱や梁などの構造上主要な部位の腐朽、給排水管や排水桝の故障、シロアリによる食害 給排水管の故障、シロアリによる食害

保証を付けるための掛け金などは必要ありませんが、保証を付けることができるのは、住友不動産販売による検査に合格した、住友不動産販売が仲介する築30年以内の中古住宅のみとなっています。

保証の詳細は「住友不動産販売|建物保証サービス」にて確認することが可能です。

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1-2. 東急リバブル:リバブルあんしん仲介保証

東急リバブルは、自社が仲介する中古住宅の一部に「リバブルあんしん仲介保証」を付けます。

リバブルあんしん仲介保証が付く中古住宅を購入し、中古住宅の引き渡し後2年以内に重大な欠陥が見つかれば、最高500万円の修繕費用が保証されます。

修繕費用が保証される重大な欠陥の定義は一戸建て中古住宅と中古マンションによって異なり、以下のとおりです。

保証の対象となる具体的な瑕疵

  一戸建て中古住宅 中古マンション
保証対象 柱や梁など構造耐力上主要な部分の腐朽、雨漏り、シロアリによる食害、給排水管の故障 シロアリによる食害、給排水管の故障

リバブルあんしん仲介保証に申し込むのは中古住宅の売り主であり、申し込みを受けた東急リバブルは独自の物件検査を実施し、検査に合格した中古住宅のみが保証付きで仲介されます。

よって、リバブルあんしん仲介保証が付く中古住宅は、他の中古住宅より安心して購入できるといえるでしょう。

リバブルあんしん仲介保証の詳細は「東急リバブル|リバブルあんしん仲介保証」にてご確認いただけます。

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1-3. 三井のリハウス:360度サポート

三井のリハウスでは、自社が仲介する中古住宅を保証するサービス「360度サポート」を実施中です。

360度サポートは、中古住宅の売り主、買い主問わず申し込むことが可能であり、購入する中古住宅に360度サポートを付ければ、中古住宅の引き渡し後2年以内に建物に欠陥が見つかれば最高500万円の修繕費用が、建物に付属する設備に故障が発生すれば最高20万円の修理費用が保証されます。

修繕費用が保証される建物の具体的な欠陥は、以下のとおりです。

保証の対象となる具体的な建物の瑕疵

  • 屋根や外壁など、雨水の侵入を防止する部分からの雨漏り
  • 梁や柱、壁、床など構造耐力上主要な部分の木部の腐朽
  • シロアリによる屋根裏や外壁、土台、床、床下などの食害
  • 給排水管と排水桝の故障

また、修理費用が保証される具体的な設備は、以下のとおりとなっています。

保証の対象となる具体的な設備

  • ガスコンロ、IHクッキングヒーター、電気コンロ、ビルイトインオーブンレンジ、ビルイトイン食器洗乾燥機、ビルイトイン浄水器、混合水栓、ディスポーザー、レンジフード、換気扇、電動昇降戸棚、棚下灯などキッチンに関する設備
  • 浴室の乾燥機や換気扇、混合水栓、浴槽、給湯器などお風呂に関する設備
  • 洗面ボウル、洗濯機用水栓、防水パンなど洗面室に関する設備
  • ウォシュレット、手洗器、便器、便器の連結管などトイレに関する設備
  • ビルトインエアコン、壁掛けエアコン、24時間換気システム、インターホン、照明など電気に関する設備

なお、中古住宅に360度サポートを付けるためには、三井のリハウスの営業担当者、または三井のリハウスが斡旋する専門業者による現場調査が必要です。

調査料金は発生しませんが、調査によって一定の品質を満たすと判断された中古住宅のみが保証を付けることができるため留意してください。

以下は三井のリハウスが公開する360度サポートの紹介動画であり、360度サポートの詳細は「三井のリハウス|360度サポート」にてご確認いただけます。

360度サポートの紹介動画

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2. 既存住宅売買瑕疵保険に加入する中古住宅

つぎに、既存住宅売買瑕疵保険をご紹介しましょう。

既存住宅売買瑕疵保険とは、中古住宅専用の保険です。

既存住宅売買瑕疵保険が付く中古住宅を購入しつつ物件の引き渡しを受け、一定の期間内に欠陥が見つかれば、一定の額を上限とする修繕費用が保証されます。

修繕費用が保証される期間は契約内容によって異なり、短ければ1年、長ければ5年です。

また、修繕費用が保証される額の上限も契約内容によって異なり、少なければ200万円、多ければ1,000万円となっています。

修繕費用が保証される主な事例は、以下のとおりです。

修繕費用が保証される主な事例

  • 構造耐力上主要な部分が基本耐力性能を満たさない
  • 雨水の浸入を防止する部分が防水性能を満たさない
  • 給排水管が通常有すべき性能を満たさない
  • 給排水設備や電気設備が本来果たすべき機能を失った

既存住宅売買瑕疵保険は、国土交通大臣が指定した5つの住宅瑕疵担保責任保険法人のみが商品化する中古住宅専用の保険であり、住宅瑕疵担保責任保険法人の一覧は以下のとおりとなっています。

既存住宅売買瑕疵保険を商品化する住宅瑕疵担保責任保険法人一覧

保険法人名 連絡先
株式会社 住宅あんしん保証 03-3562-8122
住宅保証機構 株式会社 03-6435-8870
株式会社 日本住宅保証検査機構 03-6861-9210
株式会社 ハウスジーメン 03-5408-8486
ハウスプラス住宅保証 株式会社 03-4531-7200

以下は、既存住宅売買瑕疵保険の相談窓口となる住宅瑕疵担保責任保険協会が公開する既存住宅売買瑕疵保険の紹介動画です。

既存住宅売買瑕疵保険の紹介動画

既存住宅売買瑕疵保険が付く中古住宅は少数ですが、住友林業、セキスイハイム、ミサワホームなどの大手不動産業者が参加するスムストックが取り扱う中古住宅には同保険を付けることが可能です。

また、既存住宅売買瑕疵保険に加入しない中古住宅であっても、一戸建ての中古住宅であり、なおかつ検査を受けつつ一定の品質を満たすと判断された中古住宅であれば既存住宅売買瑕疵保険を付けることができます。

売りに出されている中古住宅に既存住宅売買瑕疵保険を付ける方法は、その物件の売主が個人であるか、不動産業者であるかによって異なります。

ここから、個人が売主である中古住宅に既存住宅売買瑕疵保険を付ける方法と、不動産業者が売主である中古住宅に既存住宅売買瑕疵保険を付ける方法をご説明します。

2-1. 個人が売主の中古住宅に既存住宅売買瑕疵保険を付ける方法

売りに出されている中古住宅の多くは、個人が不動産業者を仲介させつつ売りに出す中古住宅であり、その売主は個人です。

個人が売主である中古住宅に既存住宅売買瑕疵保険を付けるには、その中古住宅を仲介する不動産業者と売主に既存住宅売買瑕疵保険に加入したいことを伝え、三者で協議します。

そして、不動産業者と売主が納得すれば、国土交通大臣が指定した5つの住宅瑕疵担保責任保険法人と提携する検査機関に既存住宅売買瑕疵保険への加入を申し込みます。

申し込みは、売主と買主のどちらが行っても構いません。

申し込み先の検査機関は、5つの住宅瑕疵担保責任保険法人の公式サイトから検索することが可能です。

申し込みを受けた検査会社は中古住宅に検査を実施し、一定の品質を満たすと判断されれば既存住宅売買瑕疵保険が付きます。

売主が個人である中古住宅に保証を付ける方法

ただし、検査を実施するためには検査料が必要であり、既存住宅売買瑕疵保険を付けるためには保険料が必要となるため留意してください。

検査料は、申し込む検査機関、実施される検査の内容によって異なり、一戸建て中古住宅であれば2万円から3万円程度です。

保険料は、申し込む保険法人、修繕費用が保証される期間、保証内容によって異なり、安ければ2万円程度、高い場合は9万円程度となっています。

余談ですが、中古マンションにも既存住宅売買瑕疵保険を付けることが可能です。

とはいうものの、中古マンションに既存住宅売買瑕疵保険を付けるためにはマンション全体の検査が必要となる場合があり、その場合は検査費用が高額になるため現実的ではありません。

なお、誰でもわかる不動産売買では、既存住宅売買瑕疵保険をわかりやすく解説するコンテンツを公開中です。

中古住宅の保証にご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。

関連コンテンツ
既存住宅売買瑕疵保険とは?付保証明書の意味など解説

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2-1. 不動産業者が売主の中古住宅に既存住宅売買瑕疵保険を付ける方法

売りに出されている中古住宅には、少数ですが不動産業者が売主である物件が含まれます。

大規模なリフォームが実施されたリノベーション中古住宅などがそれに該当し、売主が不動産業者である中古住宅に既存住宅売買瑕疵保険を付けるには、売主である不動産業者に既存住宅売買瑕疵保険への加入を希望することを伝えます。

売主である不動産業者が納得すれば、売主である不動産業者が国土交通大臣が指定した5つの住宅瑕疵担保責任保険法人のいずれかに既存住宅売買瑕疵保険の加入を申し込みます。

既存住宅売買瑕疵保険の加入の申し込みを受けた保険法人は中古住宅を検査し、一定の品質を満たすと判断されれば既存住宅売買瑕疵保険を付けることが可能です。

売主が不動産業者である中古住宅に保証を付ける方法

ただし、既存住宅売買瑕疵保険に加入するためには、検査費用と保険料が必要となるため留意してください。

検査費用は、申し込む住宅瑕疵担保責任保険法人と検査内容によって異なり、2万円から3万円程度です。

保険料は、申し込む住宅瑕疵担保責任保険法人と修繕費用が保証される期間、保証内容、保証される額の上限、中古住宅の床面積などによって異なり、2万円から8万円程度となっています。

なお、既存住宅売買瑕疵保険の詳細は、同保険の相談窓口となる住宅瑕疵担保責任保険協会にて確認することが可能です。

また、購入する中古住宅に既存住宅売買瑕疵保険を付けるためには、住宅の引き渡しを受ける前に申し込む必要があるため注意してください。

残念ながら、引き渡しを受けた後の中古住宅に既存住宅売買瑕疵保険を付けることはできません。

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まとめ - 保証付きの中古住宅は値段が高くなりがち

保証が付く中古住宅をご紹介しました。

住友不動産販売、東急リバブル、三井のリハウスなど大手不動産業者は、自社が仲介する一部の中古住宅に保証を付け、物件の引き渡し後2年にわたり修繕費用を保証します。

また、既存住宅売買瑕疵保険に加入する中古住宅を購入すれば、住宅の引き渡し後1年から5年にわたり修繕費用が保証されます。

ただし、修繕費用が保証されるのは、大手不動産業者の保証も既存住宅売買瑕疵保険も壁紙の剥がれなどの軽微な欠陥ではなく、雨漏りや構造上主要な箇所の腐朽など、重大な欠陥に限られるため注意してください。

なお、保証が付く中古住宅は、保証がない中古住宅より価格が高く設定されている傾向があります。

たとえば、住友林業、セキスイハイム、ミサワホームなどの大手不動産業者が参加する「スムストック」が取り扱う中古住宅には既存住宅売買瑕疵保険を付けることが可能ですが、安くとも2,000万円、高い場合は1憶円を超えるなど、場合によっては新築が購入できる価格となっています。

新築より高額になるのであれば、中古住宅を購入するメリットが薄れます。

そのため、保証付きの中古住宅を購入する際は、抜群に立地条件が良いなど、その物件ならではのメリットがあるか冷静に見極めてください。

ご紹介した内容が、保証が付く中古住宅の購入を希望される皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

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