中古住宅のリフォームに住宅ローン控除が適用されるって本当!?

中古住宅のリフォームに住宅ローン控除が適用されるって本当!?

住宅ローンを利用しつつ一定の条件を満たした中古住宅を購入すると、10年間などにわたり住宅ローン残高の1%などが所得税から減税されます。

この制度を住宅ローン控除や住宅ローン減税と呼びますが、同制度は中古住宅のリフォーム費用にも適用され、「住宅ローンに対する住宅ローン控除」と、「リフォーム費用に対する住宅ローン控除」を併用することも可能です。

また、リフォーム費用に対する住宅ローン控除は、中古住宅を購入すると同時にリフォームを行う場合も適用されます。

中古住宅を購入し、リフォームしつつ入居したいと希望する方へ向けて、リフォーム費用に対する住宅ローン控除のあらましをご紹介しましょう。

1. リフォーム向けの住宅ローン控除のあらまし

リフォーム向けの住宅ローン控除は、リフォーム用のローンを利用しつつ資金を借り入れ、購入した中古住宅に100万円を超える増改築などを実施した場合に、所得税から一定額が控除される減税制度です。

令和元年10月1日から令和3年12月31日までに増改築を実施した場合における、リフォーム向けの住宅ローン控除の減税額や控除期間は以下のとおりです。

中古住宅にも適用されるリフォーム向けの住宅ローン控除のあらまし

詳細は「国税庁タックスアンサーNo.1216 増改築等をした場合(住宅借入金等特別控除)」の「3 住宅借入金等特別控除の控除期間及び控除額の計算方法」にて確認できる

なお、リフォーム向けの住宅ローン控除は、既に購入した中古住宅にリフォームを実施する場合はもちろん、これから中古住宅を取得し、購入と同時にリフォームを実施する場合も適用されます。

ただし、いずれの場合も、先にご紹介したとおりリフォーム用のローンを利用しつつ100万円を超えるリフォームを実施した場合に限り適用されるため注意してください。

中古住宅におけるリフォーム向けの住宅ローン控除が適用される状況

また、この記事の冒頭でご紹介したとおり、中古住宅を購入するために借り入れた住宅ローンに対する住宅ローン控除と、リフォーム向けの住宅ローン控除を併用することも可能です。

リフォーム向けの住宅ローン控除は、住宅ローン向けの住宅ローン控除と併用できる

2つの住宅ローン控除を併用できる根拠は「国税庁タックスアンサーNo.1213 住宅を新築又は新築住宅を取得した場 Q10 新たに取得する中古住宅に増改築を行う場合」にてご確認いただけます。

2. リフォーム向けの住宅ローン控除の適用条件

リフォーム用のローンで資金を借り入れし、中古住宅を購入すると同時にリフォームを実施した場合や、既に購入した中古住宅にリフォームを施せば、リフォーム向けの住宅ローン控除が適用されます。

ただし、リフォーム向けの住宅ローン控除を適用するには、以下の条件を満たす必要があるため注意してください。

なお、リフォーム向けの住宅ローン控除の適用条件の詳細は「国税庁タックスアンサーNo.1216 増改築等をした場合(住宅借入金等特別控除)」の「2 住宅借入金等特別控除の適用要件」にてご確認いただけます。

自己の居住用の中古住宅をリフォームする

リフォーム向けの住宅ローン控除を適用させるためには、自己の居住用の中古住宅にリフォームを実施する必要があります。

たとえば、親族だけが住む住居などにリフォームを実施した場合は、同制度は適用されないため注意してください。

工事費用が100万円以上

購入した中古住宅にリフォームを実施し、リフォーム向けの住宅ローン控除を適用させるためには、工事費用が100万円以上の増改築を実施する必要があります。

返済期間が10年以上のリフォーム用のローンを利用する

購入した中古住宅にリフォームを実施し、リフォーム向けの住宅ローン控除を適用するには、返済期間が10年以上のローンを利用しつつリフォームを実施する必要があります。

また、銀行などの金融機関や独立行政法人住宅金融支援機構などが実施するローンを利用する必要があり、親族や知人からの借り入れはローンと見なされず、同制度は適用されないため注意してください。

建築基準法に則った大規模なリフォームを実施する

リフォーム向けの住宅ローン控除を適用させるためには、壁や柱、床、梁、屋根、階段など、その中古住宅の重要な箇所にリフォームを実施したり、キッチンや浴室、洗面室、トイレなどを全面的に改修したり、建物の耐震性を向上するなど、大規模なリフォームを実施する必要があります。

壁紙を貼り替えるだけなどの軽微なリフォームには、リフォーム向けの住宅ローン控除は適用されないため注意してください。

また、実施するリフォームは、いずれの場合も建築基準法に則った増改築である必要があります。

そのため、リフォーム向けの住宅ローン控除の適用を目的に増改築を実施する場合は、建築基準法に則った増改築を行うリフォーム店に工事をご依頼ください。

リフォームを実施した日から6ヵ月以内に居住する

購入した中古住宅にリフォームを実施し、リフォーム向けの住宅ローン控除を適用させるためには、リフォームを実施した日から6ヵ月以内に入居する必要があります。

この条件を満たせば、これから中古住宅を購入し、購入と同時にリフォームを実施する場合もリフォーム向けの住宅ローン控除が適用されます。

なお、リフォーム向けの住宅ローン控除の適用期間は10年間ですが、途中で中古住宅を売却するなどして引っ越した場合は、その年からの住宅ローン控除は適用されないため注意してください。

毎年の合計所得金額が3,000万円以下

リフォーム向けの住宅ローン控除の適用期間は10年間ですが、適用を受けるためには、各年の取得金の合計額が3,000万円以下の必要があります。

リフォームを実施する中古住宅の床面積が50㎡以上

購入した中古住宅にリフォームを実施し、リフォーム向けの住宅ローン控除を受けるためには、床面積が50㎡(約15坪)以上の中古住宅にリフォームを実施する必要があります。

たとえば、床面積が50㎡に満たない平屋建ての中古住宅や、ワンルームの中古マンションを購入しつつリフォームを実施した場合などは、同制度の適用を受けることができないため注意してください。

リフォームの前後5年間に長期譲渡所得などの特例を受けていない

中古住宅などの不動産を売却しつつ利益を得ると、得た利益に対して所得税が課せられます。

しかし、不動産の売却益に課せられる所得税には、「長期譲渡所得の課税の特例」「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」「特定の居住用財産の買換え・交換の特例」「既成市街地等内にある土地等の買換え・交換の特例」などの特例が儲けられ、それらの適用を受ければ所得税を減税することが可能です。

しかし、中古住宅にリフォームを実施した年を含む前後2年の間(合計5年間)に、それらの特例措置の適用を受けている場合は、リフォーム向けの住宅ローン控除が適用されないため注意してください。

リフォームを実施した年の前後5年間に特例を受けている場合は、住宅ローン控除は適用されない

また、それらの特例措置の適用を受けている場合は、住宅ローンに対する住宅ローン控除も適用されません。

「長期譲渡所得の課税の特例」「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」「特定の居住用財産の買換え・交換の特例」「既成市街地等内にある土地等の買換え・交換の特例」の詳細は、当サイトのコンテンツである「長期譲渡所得の課税の特例とは?(住宅ローン控除の落とし穴)」にてご確認いただけます。

住宅ローン控除を希望するものの、この条件に引っ掛かり適用されない方が少なからずいらっしゃいます。

お時間のある方は、ぜひ同コンテンツをご覧ください。

関連コンテンツ
長期譲渡所得の課税の特例とは?(住宅ローン控除の落とし穴)

まとめ - 「リフォーム向けの住宅ローン控除」は「住宅ローン控除」と併用できる

中古住宅を購入し、リフォーム後に入居したいと希望する方へ向けて、リフォーム向けの住宅ローン控除のあらましなどをご紹介しました。

中古住宅を購入し、返済期間が10年以上のリフォーム用のローンを利用しつつ100万円を超える費用を要する増改築等を実施すれば、10年間にわたりローン残高の1%などの所得税が減税されます。

また、この記事でご紹介したとおり、リフォーム費用に対する住宅ローン控除は、住宅ローンに対する住宅ローン控除と併用することも可能です。

住宅ローンで中古住宅を購入し、リフォーム用のローンで増改築等を実施したいと希望する方がいらっしゃいましたら、2つの住宅ローン控除を適用させつつ、より所得税を減税させてください。

ご紹介した内容が、中古住宅の購入を希望する皆様のお役に立てば幸いです。失礼いたします。