基準地価とは?わかりやすく解説

基準地価とは?わかりやすく解説

基準地価とは、土地を売買する際の価格の指標となるように、各都道府県の知事が毎年公表する基準地と呼ばれる地点の標準価格です。

基準地価をわかりやすく簡単に解説し、基準地価の調べ方、基準地価と公示地価の違いなどもご紹介しましょう。

目次

1. 基準地価とは、都道府県知事が公表する土地の標準価格

冒頭でご説明したとおり基準地価とは、土地を売買する際の価格の指標となるように、各都道府県の知事が毎年公表する基準地と呼ばれる地点の標準価格です。

各都道府県の知事は毎年9月ごろに基準地価を公表し、公表される基準地価は、その年の7月1日の時点における標準価格となっています。

私がこの記事を作成する2021年12月現在、全国の都道府県の基準地を合計すると約2万1千であり、基準地価は各基準地の1平方メートルあたりの標準価格です。

基準地価とは都道府県知事が公表する基準地の標準価格

標準価格という言い回しが難解ですが、売り主と買い主の事情を含まない標準となる価格とお考えください。

土地が売買される際の価格は、売り主が売り急ぐときは相場より安く、買い主が買い急ぐときは相場より高くなるのが通例です。

標準価格とは、それらの事情を含まない標準となる価格を意味します。

また、基準地の基準地価は、その周辺の土地が売買される際の価格を参考に設定されるため、土地の相場と考えることが可能です。

日本で最も基準地価が高い基準地は、東京都中央区銀座2-6-7に所在する基準地「中央5-13」であり、令和3年における基準地価は39,500,000円となっています。

以下が東京都中央区銀座2-6-7の様子であり、同住所にはイギリスの高級ブランド「ダンヒル」の銀座本店が入居するテナントビル「明治屋銀座ビル」が所在します。

基準地価が最も高い東京都中央区銀座2-6-7の様子

土地の売買価格は売り主が自由に設定できますが、あまりに自由な価格で売買されれば土地の価格が安定しません。

土地の価格が安定しなければ、本来の価値より高値で売買される土地が現れ、本当に土地を必要とする人が土地を購入できなくなってしまいます。

よって、各都道府県の知事は、毎年9月ごろに基準地の基準地価を発表し、その周辺の土地の相場を公表しつつ、本来より高値で土地が売買されることをけん制します。

なお、各都道府県の知事は毎年基準地価を公表しますが、国土利用計画法施行令の第九条に基づいて発表します。

国土利用計画法施行令とは、国土利用計画法の詳細を定めた施行令であり、国土利用計画法とは、土地の計画的な利用を促すための法律です。

国土利用計画法施行令の第九条をわかりやすく簡単にご紹介すると以下のようになります。

国土利用計画法施行令 第九条 (基準地の標準価格)
都道府県知事は、利用価値が高いと認められる地域において基準地を選定し、毎年一回、基準地の標準価格を判定するものとする

標準価格とは、土地が売買される際に通常成立すると認められる価格であり、標準価格が判定されれば、都道府県知事はその価格を広く知らせなければならない

ちなみに、先に2021年12月の時点において全国には約2万1千の基準地が存在するとご紹介しましたが、令和3年における基準地の正確な数は国土交通省の公式サイト内に設けられたページ「令和3年都道府県地価調査の実施状況及び地価の状況」にて確認できます。

各都道府県の知事は毎年基準地の基準地価を公表しますが、基準地の数は定期的に見直されるため留意してください。

つづいて、日本全国各地に点在する約2万1千の基準地の基準地価の調べ方をわかりやすく簡単にご紹介します。

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2. 基準地価の調べ方

基準地価をわかりやすく簡単に解説すると、土地を売買する際の価格の指標となるように、各都道府県の知事が毎年公表する基準地と呼ばれる地点の標準価格です。

全国各地に点在する基準地の数を合計すると約2万1千であり、各基準地の基準地価は思いのほか簡単に調べることができます。

ここから、全国各地に点在する基準地の基準地価の調べ方をわかりやすく簡単にご説明しましょう。

皆さんがお住まいになられている場所や、将来購入したい不動産が所在するエリアの基準地価など、ぜひお調べになってください。

2-1. 標準地・基準地検索システムを見る

まずは、国土交通省のサイトである「標準地・基準地検索システム」を見ます。

同サイトをパソコンで見ると緑を基調とした日本地図が、スマートフォンで見ると都道府県や検索条件を指定する以下のような画面が表示されます。

基準地価を調べることができる標準地・基準地検索システム

パソコンで同サイトをご覧になられている方は、日本地図から基準地価を調べたい都道府県をクリックしてください。

都道府県をクリックすれば、その都道府県の市町村が記された地図が表示されるため、基準地価を調べたい市町村をクリックします。

スマートフォンで同サイトをご覧になられている方は「検索地域選択」という項目に設けられているプルダウンメニューから、基準地価を調べたい都道府県と市区町村をお選びください。

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2-2. 検索条件指定から「都道府県地価調査のみ」を選ぶ

パソコンで「標準地・基準地検索システム」をご覧になられている方は、基準地価を調べたい場所の指定が完了すれば、「検索条件指定」というページが表示されるため、必要な項目にチェックを入れます。

チェックを入れるのは「対象」という項目にある「都道府県地価調査のみ」だけで構いません。

「対象」という項目には「地価公示のみ」「都道府県地価調査のみ」「地価公示・都道府県地価調査の両方」という3つのチェックボタンがありますが、必ず「都道府県地価調査のみ」にチェックを入れてください。

スマートフォンで同サイトをご覧の方は、「検索地域選択」にて基準地価を調べたい都道府県と市町村の選択が済めば、そのまま画面を下部にスクロールすることにより「検索条件選択」という項目が表示されます。

検索条件選択の中に「対象」という項目があるため、「都道府県地価調査のみ」にチェックを入れてください。

基準地価を調べる際は「都道府県地価調査のみ」にチェックを入れる

「都道府県地価調査のみ」にチェックが入っていることが確認できれば、同サイトをパソコンでご覧の方もスマートフォンでご覧の方も、画面の最下部にある「検索ボタン」をクリック、またはタップしてください。

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2-3. 基準地価を確認する

検索ボタンをクリック、またはタップすれば、以下のような緑を基調とした基準地の一覧が並んだ表が表示されます。

基準地価が記された表

表に含まれる「所在及び地番」または「住居表示」という項目が各基準地の所在地であり、「価格(円/m2)」がその基準地の基準地価です。

以上が基準地価を調べる方法でした。

簡単なため、気軽に基準地価をお調べください。

なお、基準地価は基準地の1平方メートルあたりの価格となっています。

よって、基準地の基準地価を参考に、その周辺の土地の相場を把握したいと希望する場合は、基準地の基準地価に土地の面積を掛け算しなければなりません。

たとえば、基準地価が10万円である基準地の周辺に位置する100平方メートルの土地の相場を把握したい場合は「10万円×100平方メートル=1,000万円」と計算し、その土地の相場は1,000万円程度であると考えます。

また、基準地価が5万円である基準地の周辺に位置する100平方メートルの土地の売却を希望するものの売り値を決めかねる場合は「5万円×100平方メートル=500万円」と計算し、その土地は500万円程度で売却できると考えることが可能です。

ただし、基準地価は標準価格であり、必ずその通りの価格で土地を購入、または売却できるとは限らないため注意してください。

土地の価格は、売り急ぎや買い進みなどの理由により、相場より高くなったり安くなったりします。

加えて、土地の価格は立地条件によっても異なります。

最寄りの基準地の基準地価が10万円であっても、その基準地より立地条件が悪いのであれば、その土地の売り値や買い値は最寄りの基準地の基準地価と乖離します。

基準地の基準地価は、あくまで指標となる価格です。

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3. 基準地価と公示地価の違い

基準地価とは、土地を売買する際の価格の指標となるように、各都道府県の知事が毎年9月ごろに公表する基準地と呼ばれる地点の1平方メートルあたりの標準価格です。

標準価格とは、売り急ぎや買い進みなどの事情を含まない標準となる価格を意味します。

そして、基準地価と類似する不動産用語に「公示地価(こうじちか)」があります。

ここから、基準地価と公示地価の違いをわかりやすく簡単にご説明しましょう。

公示地価とは、国土交通省が毎年公示する日本全国各地に点在する標準地と呼ばれる地点の1平方メートルあたりの正常な価格です。

公示とは、公の機関が一般の人に広く知らせるために発表することであり、国土交通省は毎年3月ごろに公示地価を公示し、公示される公示地価は、その年の1月1日の時点における標準地の正常な価格となっています。

公示地価とは国土交通省が公示する標準地の正常な価格

正常な価格とは、基準地の標準価格と同じく、売り急ぎや買い進みなどの事情を含まない価格であり、私がこの記事を作成する2021年12月現在、全国には約2万6千の標準地が存在します。

公示地価も基準地価と同じく、土地を売買する際の価格の指標となるように公示され、地価公示法の第一条の第二項により、都市部において土地を売買する者は、標準地の公示地価を参考に価格を設定するように努めなければならないと定められています。

地価公示法とは、土地が売買される際の価格の指標となるように、国土交通省が全国各地の標準地の正常な価格を評価し、評価した価格を公示することを定めた法律です。

地価公示法の第一条の第二項をわかりやすく簡単にご紹介すると以下のようになります。

地価公示法 第一条 第二項(土地の取引を行なう者の責務)
都市部、およびその周辺の地域などにおいて土地の売買を行うものは、その土地と条件が類似する標準地の公示地価を指標として価格を設定するように努めなければならない

基準地の基準地価は、その周辺の土地が売買される際の価格を参考に設定されますが、標準地の公示地価も同じであり、その周辺の土地が売買される際の価格を参考に設定されます。

よって、基準地と標準地が近ければ、それぞれの価格はほぼ同額です。

たとえば、この記事の「1. 基準地価とは、都道府県知事が公表する土地の標準価格」にて、令和3年における最も基準地価が高額である基準地は「東京都中央区銀座2-6-7」であり、1平方メートルあたり39,500,000円とご紹介しました。

「東京都中央区銀座2-6-7」は標準地でもあり、令和3年における公示地価は39,900,000円と基準地価とほぼ同額です。

400,000円の差額は、価格が判定された時点の違いとなっています。

基準地の基準地価は7月1日の時点における価格であるのに対し、標準地の公示地価は1月1日の時点における価格です。

価格が判定された時点が異なるのが、基準地価と公示地価の違いの一つです。

また、基準地は市街地を含め郊外にも設置されていますが、標準地は主に都市部のみに設置されています。

これも基準地価と公示地価の違いです。

基準地価と公示地価の違いを表でまとめると以下のようになります。

基準地価と公示地価の違い

  基準地価 公示地価
誰がいつ公表する? 各都道府県の知事が毎年9月ごろに公表する 国土交通省が毎年3月ごろに公示する
いつの時点の価格? その年の7月1日 その年の1月1日
どこの価格? 全国各地に点在する約2万1千の基準地の1㎡あたりの価格 全国各地の都市部に所在する約2万6千の標準地の1㎡あたりの価格

ちなみに「誰でもわかる不動産売買」では、基準地価と公示地価に加え、耳にすることが多い不動産用語「路線価」の違いをわかりやすく解説するコンテンツを公開中です。

基準地価や公示地価、路線価などの不動産用語にご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。

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まとめ - 基準地価は、土地の固定資産税の基準にもなる

基準地価をわかりやすく簡単に解説し、基準地価を調べる方法や、基準地価と公示地価の違いなどをご紹介しました。

基準地価とは、土地を売買する際の価格の指標となるように、各都道府県の知事が毎年公表する基準地と呼ばれる地点の標準価格です。

基準地の基準地価は、その周辺の土地が売買される際などの価格を参考に設定されます。

よって、基準地の基準地価は、その周辺の土地の相場を把握する際に役立ちます。

ただし、基準地の基準地価は標準価格であり、売り急ぎや買い進みなどの事情が反映されていないため留意してください。

また、基準地の側に所在する土地であっても、基準地より立地条件が悪ければ安く売買され、立地条件が良ければ高く売買されます。

基準地の基準地価は指標となる価格であり、必ず実勢価格と一致するわけではありません。

基準地価をお調べの方がいらっしゃいましたら、ぜひご参考になさってください。

なお、基準地価は、土地の固定資産税を計算する際の基準にもなります。

固定資産税とは、1月1日の時点で土地や家屋などの不動産、償却資産と呼ばれる事業用の資産を有する方に課せられる税金であり、固定資産税の対象となる物件が所在する市町村が徴収する地方税です。

土地を所有すると固定資産税が課せられ、その税額は、最寄りの基準地の基準地価などを参考に、その70%程度に設定されます。

たとえば、最寄りの基準地の基準地価が10万円である100平方メートルの土地があったとしましょう。

その場合は「10万円×100平方メートル×70%=700万円」と計算し、その土地の時価は700万円程度であると評価され、その時価を基に固定資産税の額が計算されるといった具合です。

ご紹介した内容が、基準地価をお調べになる皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

最終更新日:2021年12月
記事公開日:2020年5月

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