公示価格とは?わかりやすく簡単に解説

公示価格とは?わかりやすく解説

公示価格とは、毎年3月ごろに国土交通省が公表する、日本全国各地に点在する約2万6千ヵ所の土地の適正な価格です。

公示価格をわかりやすく簡単に解説し、令和3年の公示価格ベスト3や、あなたの街の公示価格を調べる方法をご紹介しましょう。

なお、公示地価や地価公示価格などの不動産用語がありますが、その意味は公示価格と同じとなっています。

目次

1. 公示価格とは、国土交通省が発表する土地の適正価格

それでは、公示価格をわかりやすく簡単に解説しましょう。

公示価格とは、毎年3月ごろに国土交通省が発表する、日本全国各地に点在する約2万6千ヵ所の土地の1平方メートルあたりの適正な価格です。

毎年3月ごろになると新聞やニュースで「今年の公示価格が公表され、日本全国1位は東京銀座の山野楽器店で5,000万円でした」などと報道されますが、あの価格が公示価格となっています。

公示価格が発表される約2万6千ヵ所の地点を標準地と呼び、標準地の公示価格は、その周辺の土地が売買される際の取引価格などを参考に付けられます。

公示価格とは国土交通省が発表する土地の適正な価格

国土交通省は地価公示法という法律に基づいて公示価格を発表し、同法律により土地を売買する者は、その土地と立地条件などが類似する標準地の公示価格を参考に値段を付けるように努めなくてはならないと定められています。

つまり、公示価格は、土地が売買される際の適正な価格を示すために発表されるというわけです。

土地の売買価格は売り主が自由に設定できますが、あまりに自由な価格で売買されれば地価が安定せず、健全な不動産市場が形成されません。

たとえば、新型コロナウイルスの発症初期段階においてマスクが高額で売買されましたが、あのような価格で土地が取引されると土地の価格が安定せず、本当に土地を必要とする方が土地を購入できなくなってしまいます。

よって、地価公示法の第一条の第二項では、土地を売買する者は公示価格を参考に値段を付けるように促しています。

地価公示法の第一条の第二項をわかりやすく簡単にご紹介すると以下のとおりです。

地価公示法 第一条の第二項(土地の取引を行なう者の責務)
土地の取引を行なう者は、取引の対象となる土地と類似する標準地の公示価格を指標として値段を付けるように努めなければならない

また、公示価格は、土地の所有者に課せられる固定資産税を計算する際も参考にされます。

具体的には、その土地の最寄りの標準地の公示価格が20万円であれば、20万円にその土地の面積を掛け算し、その答えの70%程度をその土地の価格と見なしつつ税額が計算されます。

この他にも、土地の相続税や贈与税を計算する基となる路線価も公示価格を参考に設定されます。

路線価とは、土地を相続した際に課せられる相続税や、土地を譲り受けた際に課せられる贈与税を計算する基となる土地の価格であり、市街地に所在する道路に接する土地の1平方メートルあたりの時価です。

この路線価は、その最寄りの標準地の公示価格の80%程度に設定されます。

例を挙げると、その最寄りの標準地の公示価格が100万円であれば、その付近の路線価は80万円になるといった具合です。

そして、80万円にその土地の面積を掛け算しつつ土地の価格を算定し、その価格を基に相続税額や贈与税額が計算されます。

公示価格は路線価にも影響を与える

このように公示価格は様々な土地の価格の指標となり、土地が売買される際や、土地の固定資産税や相続税、贈与税を計算する基となります。

なお、公示価格は毎年3月ごろに国土交通省が発表しますが、その年の1月1日の時点の適正な価格であり、毎年変わるため注意してください。

公示価格は、その周辺の土地の売買価格などを参考に設定されるため、地価が上がった地域に所在する標準地の公示価格は昨年より高くなり、地価が下がった地域の標準地の公示価格は昨年より下がります。

土地の売買価格は、景気に連動します。

そのため、公示価格が昨年より上がった地域は景気が良くなった、公示地価が昨年より下がった地域は景気が悪くなったと考えることが可能です。

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2. 令和3年の公示価格ベスト3

公示価格をわかりやすく簡単に解説すると、毎年3月ごろに国土交通省が公表する、日本全国各地に点在する約2万6千ヵ所の標準地の適正な価格です。

ここから、Googleのストリートビューを用いて、令和3年における公示地価ベスト3をご紹介しましょう。

第1位 東京都中央区銀座4-5-6(公示価格:5,360万円)

令和3年の公示価格の第1位は「東京都中央区銀座4-5-6」であり、5,360万円です。

中央区銀座4-5-6

毎年3月ごろになると新聞やニュースで「今年の公示価格が発表され、第1位は山野楽器の銀座本店であり5,000万円でした」などと報道されますが、上記が山野楽器の銀座本店であり、ヴァイオリンやチェロ、クラシックギター、マンドリン、フルート、クラリネット、グランドピアノなど、同楽器店では様々な楽器が販売されています。

第2位 東京都中央区銀座5-4-3(公示価格:4,610万円)

令和3年の公示価格の第2位は「東京都中央区銀座5-4-3」であり、4,610万円です。

東京都中央区銀座5-4-3

同住所には高級ブランド「コーチ」の銀座店が入居するオフィスビル「対鶴館(タイカクカン)」が所在し、不動産検索サイトによれば、3階に位置する約109平方メートルの部屋の賃料が月額82万円とのことです。

第3位 東京都中央区銀座2-6-7(公示価格:3,990万円)

令和3年の公示価格の第3位は「東京都中央区銀座2-6-7」であり、3,990万円です。

東京都中央区銀座2-6-7

同住所にはイギリスの高級ファッションブランド「ダンヒル」が入居する賃貸オフィスビル「明治屋銀座ビル」が所在し、不動産検索サイトによれば、7階に位置する約254平方メートルの部屋の賃料が月額170万円とのことです。

以上が令和3年における公示価格のベスト3であり、いずれの標準地も商業地に位置します。

ちなみに、令和3年における住宅地に位置する標準地の公示価格のベスト3は以下のとおりです。

令和3年 住宅地の公示価格ベスト3

第1位 東京都港区赤坂1-14-11(公示価格:484万円)

令和3年の住宅地における公示価格の第1位は、東京メトロ日比谷線の六本木駅から徒歩7分の場所に位置する「東京都港区赤坂1-14-11」であり484万円です。

同住所にはホーマットロイヤルというマンションが所在し、私がこの記事を作成する令和3年9月の時点において売り出し中の部屋はないものの、不動産検索サイトによれば、専有面積が143平方メートルの部屋の参考価格は2億4,492万円から2億9,988万円とのことです。

第2位 東京都千代田区六番町6-1(公示価格:405万円)

令和3年の住宅地における公示価格の第2位は、JR中央線の四ツ谷駅から徒歩4分の場所に位置する東京都千代田区六番町6-1であり405万円です。

同住所にはパレロワイヤル六番町というマンションが所在し、私がこの記事を作成する令和3年9月の時点において売り出し中の部屋はないものの、不動産検索サイトによれば、専有面積が約104平方メートルの部屋の参考価格は1億3,354万円から1億6,009万円とのことです。

第3位 東京都港区白金台3-16-10(公示価格:381万円)

令和3年の公示価格の第3位は、東京メトロ南北線の白金台駅から徒歩2分の場所に位置する「東京都港区白金台3-16-10」であり381万円です。

同住所には白金台グロリアハイツというマンションが所在し、私がこの記事を作成する令和3年9月現在、専有面積が約50平方メートルの部屋が4,880万円で売り出し中であり、専有面積が約35平方メートルの部屋が賃料14万円で入居者を募集しています。

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3. 公示価格の調べ方

公示価格とは、国土交通省が毎年3月ごろに発表する日本全国各地に点在する約2万6千ヵ所の標準地の適正な価格です。

そして、公示価格は、その周辺の土地が売買される際の価格などを参考に付けられています。

つまり、公示価格は実勢価格と考えることが可能であり、土地の売買を希望する際は、その周辺の標準地の公示価格を調べれば、適正価格を知ることができるというわけです。

また、土地を売買する気がなくとも、日本全国各地の標準地の公示価格を知ることは楽しいものです。

ここから、日本全国各地の標準地の公示価格を調べる方法をわかりやすく簡単にご紹介しましょう。

公示価格を調べる方法は思いのほか簡単です。

皆さん、ぜひトライしてください。

3-1. 国土交通省のサイトを見る

全国各地に点在する標準地の公示価格は、国土交通省のサイト「標準地・基準地検索システム」にて無料で調べることができます。

同ページをパソコンで見ると日本地図が、スマートフォンで見ると都道府県や検索条件を指定する以下のような画面が表示されます。

公示価格を調査できる国土交通省のサイト

そして、パソコンで「標準地・基準地検索システム」をご覧になられた方は日本地図から公示価格を調べたい地域をお選びください。

また、スマートフォンで「標準地・基準地検索システム」をご覧になった方は、「検索地域選択」から公示価格を調べたい都道府県と市区町村をお選びください。

3-2. 検索条件指定から「地価公示のみ」を選ぶ

公示価格を調べたい地域の指定が済めば、続いて「検索条件指定(または検索条件選択)」というメニューから検索条件を指定します。

検索条件の指定は、「対象」という項目にある「地価公示のみ」にチェックを入れるだけで構いません。

「対象」という項目には「地価公示のみ」「都道府県地価調査のみ」「地価公示・都道府県地価調査の両方」という3つのチェックボタンがありますが、必ず「地価公示のみ」にチェックを入れてください。

検索条件選択では必ず地価公示のみにチェックを入れる

「地価公示のみ」にチェックが入っていることが確認できれば、画面の下部にある「検索ボタン」を押します。

ちなみに、「都道府県地価調査のみ」にチェックを入れつつ検索ボタンを押すと基準地価を調べることが可能です。

基準地価とは、毎年10月ごろに各都道府県の知事が公表する、日本全国各地に点在する約2万1千ヵ所の土地の標準的な価格です。

基準地価が公表される約2万1千ヵ所の地点を基準地と呼び、基準地価と公示地価の評価基準は概ね同じであり、どちらも土地の適正な価格を判断する際などに活用されます。

3-3. 緑の表から公示価格を確認する

検索ボタンを押せば、緑を基調とした以下のような表が表示されます。

公示価格がわかる緑の表

緑の表に含まれる「住居表示」が標準地の住所であり、「価格(円/m2)」が公示価格です。

以上が公示価格を調べる方法でした。

簡単なため、ぜひ皆さん挑戦してください。

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まとめ - 公示価格は不動産売買に役立つ

公示価格をわかりやすく簡単に解説し、令和三年の公示価格ベスト3や、公示価格を調べる方法をご紹介しました。

公示価格とは、毎年3月ごろに国土交通省が発表する、日本全国各地に点在する約2万6千箇所の標準地の適正な価格であり、その周辺の土地の実勢価格を基に設定されます。

そして、地価公示法により、土地を売買する者は公示価格を参考に値段を付けるように努めるべきであると定められています。

そのため、公示価格は不動産を売買する際に役立ちます。

たとえば、土地や、土地と建物がセットで販売されている一戸建てなどの不動産の購入を希望するものの相場より高額なのではと疑問を抱く場合は、最寄りの標準地の公示価格を調べれば、適正な価格であるか判断することが可能です。

その不動産が適正な価格ではない場合は、公示価格を参考に値段を交渉するのが良いでしょう。

また、土地などの不動産の売却を希望する際も公示価格は役立ちます。

土地の売却を希望するものの売値を決めかねる場合は、公示価格を参考にすればスムーズに値段を付けることができます。

不動産売買を希望するものの買値に疑問を感じたり、売値を決めかねる場合は公示価格をご参考になさってください。

ご紹介した内容が、公示価格をお調べになる皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

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