すまい給付金がもらえる中古マンションの条件

すまい給付金がもらえる中古マンションの条件

すまい給付金とは、住宅を購入することにより最大50万円が給付される補助金であり、中古マンションにも適用されます。

すまい給付金など知らなかったと戸惑う方へ向けて、すまい給付金の対象となる中古マンションの条件、すまい給付金を申請する際の必要書類、いつまでに申請する必要があるかなどイラスト付きでわかりやすくご紹介しましょう。

目次

1. すまい給付金の対象となる中古マンション

冒頭でご紹介したとおり、すまい給付金とは、最大50万円が支給される補助金ですが、受給するためにはいくつかの条件を満たす必要があります。

すまい給付金の対象となるには?

まずは、すまい給付金が受給できる中古マンションの主要な条件や、見落としやすい条件をわかりやすくご説明しましょう。

なお、すまい給付金の対象となる中古マンションの全ての条件は、すまい給付金の公式サイト内のページ「すまい給付金|中古住宅の対象要件」にてご確認いただけます。

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1-1. 消費税がかかる

アットホームなどの検索サイトで中古マンションを探すと数万もの物件がヒットしますが、以下の2つに大きく分類されます。

  • 個人が不動産業者を仲介させつつ売りに出す中古マンション
  • 不動産業者が直接売りに出す中古マンション

上記の2つのうち、2の「不動産業者が直接売りに出す中古マンション」を購入すると消費税がかかります。

そして、すまい給付金の対象となる条件を満たすには、消費税がかかる2の「不動産業者が直接売りに出す中古マンション」を購入しなければなりません。

購入を希望する中古マンションが2であるか否かは、その物件を取り扱う不動産業者に問い合わせることにより確認できますが、リノベーション物件などは概ね2に該当します。

なお、1の「個人が不動産業者を仲介させつつ売りに出す中古マンション」を購入すると不動産業者に仲介手数料を払う必要がありますが、2の「不動産業者が直接売りに出す中古マンション」は不要です。

よって、購入を希望する中古マンションの広告などに「自社物件のため仲介手数料不要」などと書かれている場合は、2であると考えれば良いでしょう。

すまい給付金の対象となる中古マンションの条件

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1-2. 一定の品質を満たす

すまい給付金の対象となるためには、築年数はさほど問われませんが、一定の品質を満たす中古マンションを購入する必要があります。

具体的には、以下の3つのうち、いずれかの条件を満たす中古マンションを購入しなければなりません。

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条件1. 既存住宅売買瑕疵保険に加入する

既存住宅売買瑕疵保険とは、国土交通大臣から指定された保険法人のみが取り扱う、中古住宅専用の保険です。

既存住宅売買瑕疵保険に加入する中古マンションを購入すれば、引き渡し後5年、または2年以内に耐力性の欠如や雨漏りなどの重大な欠陥が発見された場合に保険金が支払われ、その保険金を以て欠陥が修繕されます。

この既存住宅売買瑕疵保険に加入する中古マンションを購入すれば、すまい給付金の対象となる条件を満たすことが可能です。

購入を希望する中古マンションが同保険に加入するか否かは、その中古マンションを取り扱う不動産業者に問い合わせることにより確認できます。

なお、購入を希望する中古マンションの広告や詳細に「既存住宅かし保険に加入済み」などと書かれている場合は、同保険に加入することを意味するため留意してください。

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条件2. 耐震等級1以上であり、既存住宅性能表示制度を利用する

耐震等級1以上とは、震度6強から7程度で倒壊しない建物を意味します。

そして、既存住宅性能表示制度とは、国土交通大臣が登録した専門機関のみが実施できる、中古住宅の現状と性能を調査し、性能評価書としてまとめる制度です。

耐震等級1以上であり、既存住宅性能表示制度を利用しつつ性能評価書がある中古マンションは、すまい給付金の対象となる条件を満たします。

中古マンションにおける調査項目は、壁や柱のひび割れや欠陥の有無、屋上などからの雨水の侵入の有無、給排水管の腐朽の有無など多岐にわたり、国土交通省が公開する性能評価書の見本は以下のとおりです。

既存住宅既存住宅性能評価書の見本

既存住宅既存住宅性能評価書の見本

出展:国土交通省 住宅の品質確保の促進等に関する法律

既存住宅性能表示制度は、売り主である不動産業者はもちろん、買い主が申し込むことも可能であり、一般的な調査費用は5~10万円程度となっています。

ただし、中古マンションなどの共同住宅の場合は、建物全体を調査する必要があるため調査費用が跳ね上がります。

また、建物全体を調査するためには、管理組合の協力も必要となるため、すまい給付金の対象となる条件を満たすために、個人で既存住宅性能表示制度を利用するのは、あまり現実的ではないといえるでしょう。

なお、既存住宅性能表示制度を実施する国土交通大臣が登録した専門機関は、「一般社団法人 住宅性能評価・表示協会 評価機関の検索」にて検索する、または国土交通省が公開する資料「国土交通省 登録住宅性能評価機関 登録機関一覧」にて確認することが可能です。

ちなみに、既存住宅性能表示制度の調査項目に耐震等級の調査は含まれませんが、オプション料金を支払うことにより追加できます。

そのため、購入を希望する中古マンションの正確な耐震等級が判明しない状態で既存住宅性能表示制度による現状調査を実施する場合は、耐震等級の調査も追加するのが良いでしょう。

以下は、国土交通省が発行する既存住宅性能表示制度のガイドです。

既存住宅性能表示制度のガイド

既存住宅性能表示制度のガイド

出展:国土交通省 住宅の品質確保の促進等に関する法律

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条件3. 築10年以内であり住宅瑕疵担保責任保険に加入する、または建設住宅性能評価書がある

住宅瑕疵担保責任保険とは、建設業の許可を有する建築業者や、宅地建物取引業の免許を有する不動産業者が新築を販売する際に付く、新築専用の住宅保険です。

住宅瑕疵担保責任保に加入する新築のマンションを購入し、引き渡し後10年以内に耐力性や雨漏りなどに関する重大な欠陥が発見されれば、保険金が支払われつつ修繕されます。

この住宅瑕疵担保責任保に加入する、築10年以内の中古マンションを購入すれば、すまい給付金の対象となる条件を満たすことが可能です。

住宅瑕疵担保責任保に加入する中古マンションと聞くと特別な印象を受けますが、築10年以内のマンションは、ほぼ間違いなく同保険に加入しています。

よって、築10年以内の中古マンションを購入すれば、この条件はほぼ間違いなくクリアできます。

また、住宅瑕疵担保責任保に加入していない中古マンションであっても、築10年以内であり、建設住宅性能評価書がある物件を購入することでも、すまい給付金の対象となる条件を満たすことが可能です。

建設住宅性能評価書とは、その住宅が新築された際に専門機関により実施された、耐力性や耐久性、耐火性、火災時の避難のしやすさ、給排水管の修理のしやすさ、断熱性、換気性、採光性、遮音性、防音性、バリアフリー性、防犯性などに関する評価をまとめた書面です。

建設住宅性能評価書を作成できるのは、国土交通大臣が指定した専門機関に限られ、建設住宅性能評価書が発行された場合、その評価書は中古マンションの売り主が所有しています。

なお、建設住宅性能評価書は「新築住宅の住宅性能表示制度」に基づき作成され、国土交通省が公開する同制度のガイドは以下のとおりです。

新築住宅の住宅性能表示制度のガイド

国土交通省が公開する新築住宅の住宅性能表示制度のガイド

出展:国土交通省 住宅の品質確保の促進等に関する法律

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1-3. 登記簿の床面積が50㎡以上

すまい給付金の対象となる条件を満たすには、室内の床面積が50㎡以上の中古マンションを購入する必要があります。

最近のマンションは室内が広く設計されているため、築浅であればこの条件は簡単にクリアできますが、築年数が古い中古マンションは、床面積が50㎡未満のことがあるため注意してください。

ワンルームマンションも同じく、床面積が50㎡未満の場合があります。

なお、床面積が50㎡以上であるか否かは、物件広告などの資料に掲載されている数値や現場で測った数値ではなく、登記簿に記されている床面積から判断されます。

登記簿とは、法務省の地方支部局である法務局に設置されている、その不動産の構造や床面積などの情報が記された、誰もが閲覧できる公の帳簿です。

登記簿に記されている床面積は、物件広告などの資料に掲載されている面積や、現場で測った面積と2~3㎡などの範囲で異なる場合があります。

よって、購入を希望する中古マンションの資料などに「床面積:55㎡」などと記載されている場合は、念のため登記簿に記されている床面積をお調べになるのが良いでしょう。

購入を希望する中古マンションの登記簿上の床面積は、その物件を取り扱う不動産業者に問い合わせる、または、その物件が所在する地域を管轄する法務局に出向くなどして登記簿を閲覧することにより確認できます。

なお、数百円の手数料が必要ですが、登記簿は法務局のホームページからオンラインで入手することも可能となっています。

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2. 必要書類

すまい給付金を受給するためには、対象となる住宅を購入し、必要書類を揃えて窓口に申請する必要があります。

ここからは、中古マンションを購入しつつ、すまい給付金を申請する際の主な必要書類をご紹介しましょう。

なお、すまい給付金を申請する際の必要書類の詳細は「すまい給付金|申請に必要な書類について(中古住宅)」にて、すまい給付金の窓口の場所は「すまい給付金|窓口への申請」にてご確認いただけます。

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2-1. 住民票の写し

すまい給付金を受給するためには、住民票の写しを必要書類として提出する必要があります。

住民票の写しは、市区町村役場や出張所にて入手することが可能です。

なお、すまい給付金は、本人がお住いになる中古マンションを購入した場合に限り支給され、購入した中古マンションに住んでいることを証明するために住民票の写しを必要書類として提出します。

よって、住民票の写しは、購入した中古マンションに住民票を移してから取得し、新住所が記載された写しをご提出ください。

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2-2. 登記事項証明書

ほぼ全ての不動産は、現時点での所有者に関することなどの情報が、法務局(法務省の地方支部局)に設置されている登記簿という公の帳簿に記されています。 その登記簿に記されている情報を紙に写した書面を登記事項証明書と呼びます。

すまい給付金を申請する際は、購入した中古マンションの登記事項証明書を必要書類として提出しなくてはなりません。

登記事項証明書は、購入した中古マンションが所在する地域を管轄する法務局で入手する、または、法務局のホームページからオンラインで入手することが可能です。

なお、不動産の登記事項証明書には、現時点での所有者に関する情報が記されていますが、中古マンションを購入した直後は、以前の持ち主が所有者として記されています。

登記事項証明書に記されている持ち主に関する情報は、司法書士が書き換える手続きを行いますが、手続きが完了するのは、中古マンションを購入後1~2週間後などです。

そして、すまい給付金を申請する際の必要書類として認められるのは、内容が書き換えられた、新しい中古マンションの持ち主が記された登記事項証明書に限られるため注意してください。

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2-3. 住民税の課税証明書

すまい給付金は、所得額によって受給できる額が異なります。

たとえば、年収が500万円の場合は40万円、700万円の場合は10万円などです。( すまい給付金の受給額は「すまい給付金|給付金シミュレーション」にてシミュレーションできます )

そのため、すまい給付金を受給するためには、ご自身の所得額を証明できる住民税の課税証明書が必要です。

住民税の課税証明書は、以前お住いになられていた市区町村役場で入手できます。

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2-4. 中古住宅販売証明書

すまい給付金を申請する際は、中古マンションの売り主である不動産業者が必要事項を記入しつつ署名捺印した「中古住宅販売証明書」を必要書類として提出する必要があります。

中古住宅販売証明書の用紙は、「すまい給付金|申請書類のダウンロード」の下部に設けられた「中古住宅販売証明書」という項目からダウンロードすることが可能です。

プリントアウトしつつ不動産業者に用紙を手渡すなどして、必要事項の記入と署名捺印をご請求ください。

また、すまい給付金を申請する際は、必要書類として中古マンションの売買契約書のコピーや、給付金の振込を希望する口座番号が記された通帳のコピーなどの提出も求められるため留意してください。

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2-5. 一定の品質を満たす証明書類

この記事の「1-2. 一定の品質を満たす」にてご紹介したとおり、すまい給付金を受給するためには、以下の3つの条件のいずれかをクリアした、一定の品質を満たす中古マンションを購入する必要があります。

そのため、すまい給付金を申請する際は必要書類として、購入した中古マンションが上記の3つの条件のいずれかを満たすことを証明できる書面の提出を求められます。

証明できる書面はそれぞれ異なり、以下のとおりです。

条件1. 「既存住宅売買瑕疵保険へ加入する」を満たす場合
既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書
条件2. 「耐震等級1以上であり、既存住宅性能表示制度を利用する」を満たす場合
既存住宅性能評価書
条件3. 「築10年以内であり住宅瑕疵担保責任保険に加入する、または建設住宅性能評価書がある」を満たす場合
住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書、または建設住宅性能評価書

これらの書面は、主に中古マンションの売り主である不動産業者から入手できるため、物件が引き渡される際に忘れずに請求してください。

なお、不動産業者や、その中古マンションを不動産業者に売却した売り主が書面を紛失している場合は、その書面を発行した機関に請求することにより再発行できる場合があります。

たとえば、既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書や住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書は、多くの場合再発行が可能です。

よって、紛失するなどにより書面がない場合は、その書面を発行した機関を不動産業者に調べさせるなどし、その機関に問い合わせつつ再発行が可能かお問い合わせください。

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まとめ - すまい給付金はいつまで?

すまい給付金の対象となる中古マンションの条件や、すまい給付金を申請する際の必要書類などをご紹介しました。

すまい給付金は、不動産業者が販売する、登記簿に記されている床面積が50㎡以上であり、一定の品質を満たす中古マンションなどを購入することにより受給できます。

受給額は年収などにより異なるものの最高50万円であり、申請書類に不備がなければ、申請から2~3か月後にご指定の口座に振り込まれます。

また、すまい給付金は、住宅ローン控除(一定の条件を満たす住宅を購入することにより13年間などにわたり所得税が減税される制度)と併用することが可能です。

住宅ローンを利用しつつ中古マンションの購入を希望される方がいらっしゃいましたら、ぜひ合わせてご活用ください。

なお、私がこの記事を作成する令和2年8月現在、すまい給付金は、対象となる住宅の引き渡しを受けてから1年3ヵ月以内に申請することにより受給できます。

そして、すまい給付金は、令和3年12月まで実施されることとなっています。

ご紹介した情報が、すまい給付金の受給を希望する皆様のお役に立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2020年8月

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