築年数は何年まで?すまい給付金が受給できる中古住宅の条件

すまい給付金の条件をクリアする中古住宅の築年数は何年?

意外ですが、すまい給付金を受給できる中古住宅の条件として、さほど築年数は問われません。

中古住宅におけるすまい給付金は、築年数より品質が重要です。

一戸建てや中古マンションなどの中古物件を購入し、すまい給付金の受給を希望される方へ向けて、品質に関する条件をわかりやすくご説明しましょう。

目次

1. 中古住宅におけるすまい給付金は、築年数は問われない

冒頭でご紹介したとおり、すまい給付金が受給できる中古住宅の条件として、さほど築年数は問われません。

すまい給付金が受給できる中古住宅の条件として、築年数よりも品質が重要

すまい給付金は、築年数を問わず、以下の3つのいずれかの条件をクリアする中古住宅を購入することにより受給する条件を満たします。

  • 既存住宅売買瑕疵保険へ加入する中古住宅
  • 既存住宅性能表示制度を利用する耐震等級1以上の中古住宅
  • 住宅瑕疵担保責任保険に加入する中古住宅

ここから、上記の条件をわかりやすく解説しましょう。

なお、すまい給付金が受給できる中古住宅の品質に関する条件は、「すまい給付金公式サイト 中古住宅の対象要件」の下部「売買時等の検査」にてご確認いただけます。

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1-1. 既存住宅売買瑕疵保険に加入する中古住宅

既存住宅売買瑕疵保険に加入する中古住宅を購入すれば、築年数に関係なく、すまい給付金が受給できる品質に関する条件を満たします。

既存住宅売買瑕疵保険とは、購入した中古住宅に欠陥が発見された場合に、国土交通大臣から指定を受けた株式会社住宅あんしん保証などの住宅瑕疵担保責任保険法人から修繕費用が支払われる中古住宅専用の保険です。

既存住宅売買瑕疵保険とは

ただし、既存住宅売買瑕疵保険に加入するためには、保険法人による現場検査が必要であり、一定の条件を満たした中古住宅しか保険を付けることができません。

保険法人による主な検査項目は以下のとおりです。( 検査項目の詳細は「日本住宅保証検査機構 登録既存住宅販売事業者様用 事前現況検査重要事項説明書」などにてご確認いただけます )

木造の一戸建て中古住宅の主な検査項目

  • 屋根、外壁、バルコニーなどにひび割れ、腐食、欠損、劣化、雨漏りなどがないか
  • 天井、柱、梁、内壁、床などに雨漏りの跡、ひび割れ、たわみ、建材の浮き沈みなどがないか
  • 基礎部分からの鉄骨の露出や、クラック(ひび割れ)などによる耐力性不足はないか

中古マンションの主な検査項目

  • 屋上、天井、外壁、バルコニーなどにひび割れ、雨漏りがないか
  • 室内の壁や梁に傾き、ひび割れ、鉄筋の露出などがないか
  • 基礎部分にひび割れ、欠損、著しい劣化などがないか
  • 基礎、外壁、内壁、梁、柱のコンクリート部分の強度は十分か

なお、中古住宅には、宅地建物取引業者(不動産業者)が直接販売する物件と、個人が宅地建物取引業者を仲介させつつ売りに出す物件が存在し、すまい給付金が受給できるのは、宅地建物取引業者が販売する物件を購入した場合のみです。

すまい給付金が受給できるのは宅地建物取引業者が販売する中古住宅を購入した場合のみ

そして、宅地建物取引業者が販売する中古住宅に既存住宅売買瑕疵保険を付けるためには、売り主である宅地建物取引業者が加入を申し込まなければなりません。

そのため、宅地建物取引業者が販売する中古住宅に既存住宅売買瑕疵保険を付けたいと希望する場合は、売り主である宅地建物取引業者にその旨を伝え、保険に加入させる必要があるため留意してください。

なお、宅地建物取引業者が販売する中古住宅には、既存住宅売買瑕疵保険に加入済みの物件も存在します。

よって、それに該当する中古住宅を購入することでも、すまい給付金が受給できる品質に関する条件をクリアすることが可能です。

既存住宅売買瑕疵保険の相談窓口となる住宅瑕疵担保責任保険協会が公開する同保険の紹介動画

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1-2. 既存住宅性能表示制度を利用する耐震等級1以上の中古住宅

既存住宅性能表示制度を利用する、震度6強から7程度で倒壊しない耐震等級1以上に認定される中古住宅を購入すれば、築年数を気にすることなく、すまい給付金を受給できる品質に関する条件をクリアできます。

既存住宅性能表示制度とは、国土交通大臣が認定した住宅性能評価機関が行う、中古住宅の現状と性能を調査しつつ性能評価書としてまとめる制度です。

既存住宅性能表示制度の主な評価項目は以下のとおりとなっています。

一戸建て中古住宅、及び中古マンションの主な評価項目

  • 屋根材の種類や防水方法、及びそれらの腐朽具合
  • 室内の壁や柱の建材の種類、及びそれらのひび割れ、剥がれ、欠損、シロアリによる食害などの有無
  • 床の建材の種類、及びそれらの割れ、剥がれ、欠損、シロアリによる食害などの有無
  • 天井の建材の種類、及びそれらの雨漏りや欠損の有無
  • 階段の沈みや欠損などの有無
  • バルコニーの欠損、手すりのぐらつきなどの有無
  • 窓まわりの隙間や開閉不良などの有無
  • 雨どいの破損の有無
  • 給排水管や給湯設備の腐朽、漏水などの有無
  • 換気扇の動作不良の有無
  • 基礎に使用されている建材の種類、及びそれらのひび割れ、欠損などの有無

また、希望すれば、耐震性能評価を含めた以下などの検査を追加できます。

追加できる検査項目

  • 耐震等級による耐震性能評価
  • 耐風等級による耐風性能評価
  • 耐積雪等級による耐積雪性能評価
  • 耐火等級による耐火性能評価
  • 劣化対策等級による耐劣化性能評価
  • 維持管理対策等級による給排水管やガス管の維持管理性能評価
  • 省エネルギー対策等級による断熱性能評価
  • 高齢者等配慮対策等級によるバリアフリー性能評価
  • ホルムアルデヒド対策や換気設備の有無

国土交通省が公開する性能評価書の見本は以下のとおりです。

既存住宅性能評価書の見本

出展:国土交通省 住宅の品質確保の促進等に関する法律

既存住宅性能表示制度を利用するためには、5~10万円程度の調査費用が必要ですが、中古住宅の売り主、買い主問わず申し込むことが可能です。

そのため、既存住宅性能表示制度を利用する中古住宅の購入を希望する場合は、売り主と相談しつつ同制度に申し込むのが良いでしょう。

ただし、中古マンションなどの共同住宅に既存住宅性能表示を行うためには、管理組合の協力が必要となるため注意してください。

既存住宅性能表示制度を実施する住宅性能評価機関は、「一般社団法人 住宅性能評価・表示協会 評価機関の検索」にて検索する、または国土交通省が公開する資料「国土交通省 登録住宅性能評価機関 登録機関一覧」にて探すことが可能です。

国土交通省が公開する中古住宅の住宅性能表示制度ガイド

すまい給付金の受給条件を満たす中古住宅の住宅性能表示制度のガイド

出展:国土交通省 住宅の品質確保の促進等に関する法律

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1-3. 住宅瑕疵担保責任保険に加入する中古住宅

住宅瑕疵担保責任保険に加入する中古住宅を購入すれば、すまい給付金を受給できる品質に関する条件をクリアできます。

住宅瑕疵担保責任保険とは、ほぼ全ての新築が販売される際に付く住宅用の保険であり、引き渡し後10年以内に欠陥が発見された場合に修繕費用が支払われる保険です。

住宅瑕疵担保責任保険協会が公開する住宅瑕疵担保責任保険の説明動画

住宅瑕疵担保責任保険は保証期間が10年であり、ほぼ全ての新築に付くため、築10年以内の中古住宅を購入すれば、おおむね同保険が付いています。

ただし、住宅瑕疵担保責任保険は、建設工事業の許可を受けた事業者が建築した新築、または宅地建物取引業の免許を有する事業者が販売する新築のみに付きます。

そのため、建設工事業の許可を受けていない個人として事業を行う大工が建てた中古住宅などを購入すると、築10年以内であっても住宅瑕疵担保責任保険が付いていないことがあるため注意してください。

また、住宅瑕疵担保責任保険に加入する中古住宅を購入し、すまい給付金を受給するためには、すまい給付金の事務局に同保険に加入することを証明する保険付保証明書を提示しなくてはなりません。

証明書は、その中古住宅が新築された際に発行され、その中古住宅の売り主が所有しています。

証明書は再発行が可能ですが、手続きが複雑であり、場合によっては2~3週間などの日数を要することもあります。

よって、売り主が証明書を紛失している場合は、再発行の手続きに手間取り、すまい給付金をスムーズに申請できないことがあるため重ねてご注意ください。

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まとめ - その他にも消費税などに関する条件がある

すまい給付金が受給できる、中古住宅の品質に関する条件をわかりやすくご説明しました。

中古住宅を購入しつつ、すまい給付金を受給したいと希望する場合は、築年数はさほど問われません。

問われるのは築年数より品質であり、既存住宅売買瑕疵保険へ加入する、耐震等級1以上であり既存住宅性能表示制度を利用する、住宅瑕疵担保責任保険に加入する中古住宅などを購入すれば、すまい給付金を受給する条件を満たします。

なお、中古住宅を購入しつつ、すまい給付金を受給するためには、以下などの条件も満たす必要があります。

  • 売り主が不動産業者である、消費税が掛かる中古住宅を購入する
  • 床面積が50㎡以上の中古住宅を購入する
  • 自己が居住するための中古住宅を購入する
  • 510万円以下など所得が一定以下である

誰でもわかる不動産売買では、上記の条件や、すまい給付金を申請する際の必要書類などをわかりやすく解説するコンテンツ「中古住宅の購入を対象とする「すまい給付金」の受給条件を解説」も公開中です。

お時間のある方は、ぜひご覧ください。

ご紹介した内容が、すまい給付金の受給を希望する皆様のお役に立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2020年7月

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