都市計画税はいくら?払いたくない場合の対処法など解説

都市計画税っていくら?都市計画税を計算する方法をわかりやすく解説

都市計画税とは、市街地に不動産を所有する方に毎年課せられる税金です。

そこで気になるのが税額がいくらになるかですが、固定資産税の約5分の1であり、その不動産の固定資産税が5万円であれば都市計画税は1万1千円程度などとなります。

不動産をご購入予定の方へ向けて、都市計画税はいくらか、減税されることはあるか、払いたくない場合の対処法、廃止されることはあるか、固定資産税との違いなどをわかりやすく解説しましょう。

目次

1. 都市計画税を計算する方法

まずは、都市計画税がいくらかご紹介する前に、税額を計算する方法をご紹介しましょう。

都市計画税は、所有する不動産の固定資産税評価額0.3%などの税率を掛け算しつつ決定され、計算式は以下のとおりです。

都市計画税を計算する式

以上が、都市計画税を計算する式となっています。

式の中に固定資産税評価額という不動産用語が含まれますが、固定資産税評価額とは価値から鑑みた不動産の価格であり、売買価格より安くなるのが通例です。

たとえば、建物の固定資産税評価額は販売価格の50~60%などであり、土地の固定資産税評価額は販売価格の70~80%程度となります。

固定資産税評価額が1,000万円の不動産を所有する場合は、都市計画税は以下のように計算し、税額は3万円です。

都市計画税の計算例
1,000万円(固定資産税評価額)×0.3%(都市計画税の税率)=3万円

購入を希望する不動産の正確な固定資産税評価額は、その不動産を取り扱う不動産業者などに問い合わせることにより確認できます。

なお、この記事の冒頭で「都市計画税は固定資産税の約5分の1であり、その不動産の固定資産税が5万円であれば都市計画税は1万1千円程度など」とご紹介しました。

都市計画税はいくら?

そこで気になるのが、購入を希望する不動産の固定資産税ですが、築年数が古いなどを理由に安ければ5~6万円程度、築浅で立地条件が良いなどを理由に高ければ20万円以上など様々です。

固定資産税は、その不動産の築年数や床面積、敷地面積、立地条件、構造などから判断され、以下が主な傾向となっています。

固定資産税の傾向

築年数が新しい 高くなる
築年数が古い 安くなる
床面積が広い 高くなる
床面積が狭い 安くなる
敷地面積が広い 高くなる
敷地面積が狭い 安くなる
立地条件が良い 高くなる
立地条件が悪い 安くなる
鉄筋コンクリート造 高くなる
木造 安くなる
マンション 高くなる
一戸建て 安くなる

以上が固定資産税の傾向であり、固定資産税が高い不動産は都市計画税も高額になります。

また、建物を所有する場合は建物に対する固定資産税と都市計画税が、土地を所有する場合は土地に対する固定資産税と都市計画税が、建物と土地の両方を所有する場合は、その両方に固定資産税と都市計画税が課せられるため留意してください。

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1-1. マンションの土地部分の都市計画税はどうなる?

マンションの一戸を購入すると、土地は所有せず、その一戸部分だけを所有すると考えがちです。

しかし、マンションの一戸を購入すると、そのマンションの一戸部分と、そのマンションが建つ敷地を戸数などで割った面積の土地を所有することになります。

そして、一戸部分と土地部分の両方に固定資産税と都市計画税が課せられます。

マンションの都市計画税

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2. 都市計画税には軽減措置がある

この記事の「1. 都市計画税を計算する方法」にて、建物を所有する場合は建物に対して、土地を所有する場合は土地に対して、土地と建物を所有する場合は両方に対して都市計画税が課せられるとご紹介しました。

そして、都市計画税は「その不動産の固定資産税評価額×税率(おおむね0.3%)」で計算するとご説明しましたが、住宅用地(住宅が建つ土地)に課せられる都市計画税には軽減措置が設けられ税額が安くなります。

ここから、都市計画税の軽減措置をご紹介しましょう。

2-1. 一戸建てが建つ土地に課せられる都市計画税の軽減措置

一戸建てが建つ土地には軽減措置が適用され、都市計画税は以下の式で計算します。

一戸建てが建つ土地の200㎡(約60坪)までの部分の都市計画税を計算する式
その土地の固定資産税評価額×3分の1(軽減措置)×税率(おおむね0.3%)=都市計画税

一戸建てが建つ土地の200㎡(約60坪)を超える部分の都市計画税を計算する式
その土地の固定資産税評価額×3分の2(軽減措置)×税率(おおむね0.3%)=都市計画税

上記のように一戸建てが建つ土地は、固定資産税評価額の3分の1、または3分の2に税率を掛け算しつつ都市計画税が計算され、税金が安くなります。

つまり、更地を持っているより、建物が建っている土地を持っている方が都市計画税が安くなるというわけです。

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2-2. マンションが建つ土地に課せられる都市計画税の軽減措置

この記事の「1-1. マンションの土地部分の都市計画税はどうなる?」にてご紹介したとおり、マンションを購入すると、一戸部分とそのマンションが建つ敷地を戸数などで割った面積の土地を所有します。

そして、一戸部分と土地の持ち分の両方に都市計画税が課せられますが、土地の持ち分には軽減措置が適用されます。

軽減措置が適用された、マンションの土地の持ち分に課せられる都市計画税の計算式は以下のとおりです。

土地の持ち分が200㎡(約60坪)までの部分の都市計画税を計算する式
土地の持ち分の固定資産税評価額×3分の1(軽減措置)×税率(おおむね0.3%)=都市計画税

土地の持ち分が200㎡(約60坪)を超える部分の都市計画税を計算する式
土地の持ち分の固定資産税評価額×3分の2(軽減措置)×税率(おおむね0.3%)=都市計画税

上記のようにマンションの土地の持ち分に課せられる都市計画税には軽減措置が適用され、税額が安くなります。

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3. 払いたくない場合

都市計画税が高いなどの理由により払いたくないと感じる場合は、市町村役場に相談することにより納期を調整できる場合があります。

都市計画税の支払いを免れることは難しいですが、相応の理由があれば納期を延期することが可能です。

都市計画税を払いたくない場合

また、都市計画税や固定資産税が不当に高いと感じる場合は、行政不服審査制度を利用するという方法があります。

行政不服審査制度とは、都市計画税や固定資産税などの税金が高いと感じる場合に利用できる、市長に異議申し立てする制度です。

さらに、固定資産評価審査委員会に審査を請求するという方法もあります。

固定資産評価審査委員会とは、固定資産税や都市計画税の税額が決定される基となる、その不動産の固定資産税評価額が正当であるか審査する委員会です。

固定資産評価審査委員会に審査を請求し、固定資産税評価額が不当であると認められれば、固定資産税や都市計画税が安くなります。

なお、誰でもわかる不動産売買では、行政不服審査制度や固定資産評価審査委員会への審査の請求に関する詳細をわかりやすく解説するコンテンツも公開中です。

お時間のある方は、ぜひご覧ください。

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4. 廃止された市町村

都市計画税とは、市街地に不動産を所有する方に課せられる税金であり、集められた税金は道路や区画を整備するなど、都市計画法に則って計画された都市計画を達成するための事業の費用に充てられます。

そして、市街地に不動産を所有する方は、都市計画税が永遠に課せられるという印象がありますが、地方では廃止された市町村も存在します。

以下に、都市計画税が廃止されたいくつかの市町村と、廃止された理由をご紹介しましょう。

都市計画税が廃止された市町村

市町村名 廃止された理由
徳島県板野郡北島町 都市計画税を必要とする事業が完了し、令和2年度から廃止された
新潟県南魚沼市 都市計画税を必要とする下水道整備事業が完了し、平成31年度の課税分から廃止された
新潟県村上市 平成20年に都市計画税の課税がある旧村上市、都市計画税の課税がない荒川町、神林村、朝日村、山北町が合併しつつ現在の村上市が誕生。その後、新しい村上市全体に都市計画税が課税されたが、公平ではないと判断され平成23年度の課税分から廃止された

上記は2020年10月時点の情報

以上が都市計画税が廃止された市町村と、廃止された理由です。

いずれも地方の都市であり、都市計画税を財源とする事業が完了したことなどを理由に都市計画税が廃止されています。

そのため、都市計画税を財源とする事業が多い東京都や大阪市などの大都市では、都市計画税が廃止されるとは考えにくいのが現状ですが、地方の市町村の都市計画税はいつかは廃止される可能性があるといえるでしょう。

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5. 固定資産税と都市計画税の違い

固定資産税や都市計画税とは、不動産を所有する方に課せられる税金ですが、それぞれには違いがあります。

ここから、固定資産税と都市計画税をお調べになる方へ向けて、2つの税金の詳細や違いをわかりやすく解説しましょう。

まずは、固定資産税と都市計画税の詳細です。

固定資産税と都市計画税の詳細

固定資産税

固定資産税とは、土地や建物などの不動産を所有する全ての方に課せられる税金であり、市町村に納税する地方税です。

集められた固定資産税は、社会保障、医療、福祉、教育、警察、消防、公共事業など様々な分野で使用され、市町村の重要な税収となります。

固定資産税の税率は、市町村によって異なるものの概ね1.4%であり、1,500万円の価値があると見なされる不動産を所有する場合は「1,500万円×1.4%=21万円」などと計算し、毎年約21万円の固定資産税が課せられます。

都市計画税

都市計画税とは、市街地に土地や建物などの不動産を所有する方のみに課せられる税金であり、固定資産税と同じく市町村に納税します。

集められた都市計画税は、都市計画法に則り制定された都市計画に基づき実施される道路整備事業や上下水道整備事業などの費用に充てられます。

都市計画税の税率は市町村によって異なるものの概ね0.3%であり、1,500万円の価値があると見なされる不動産を所有する場合は「1,500万円×0.3%=4万5千円」などと計算し、毎年約4万5千円の都市計画税を納税しなくてはなりません。

なお、都市計画税は固定資産税に上乗せしつつ課税され、都市計画税だけを課税されることはないため留意してください。

以上が固定資産税と都市計画税の詳細であり、違いを表にまとめると以下のとおりです。

固定資産税と都市計画税の違い

  課税対象 使用用途 税率
固定資産税 不動産を所有する者全てであり、市町村に納税する 社会保障、医療、福祉、教育、警察、消防、公共事業など様々 概ね1.4%
都市計画税 市街地に不動産を所有する者のみであり、市町村に納税する 道路整備事業や上下水道事業など、福祉や行政サービスが行き届きやすい都市を形成するために欠かせない事業 概ね0.3%であり固定資産税より安い

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まとめ - 都市計画税は、固定資産税とまとめて納税する

不動産をご購入予定の方へ向けて、都市計画税はいくらか、減税されることはあるか、払いたくない場合の対処法、廃止されることはあるか、固定資産税との違いなどをわかりやすく解説しました。

市街地に不動産を所有すると、固定資産税と共に都市計画税が課せられます。

固定資産税は所有する不動産の固定資産税評価額(売買価格ではなく価値から判断された価格)に1.4%などの税率を、都市計画税は所有する不動産の固定資産税評価額に0.3%などの税率を掛け算しつつ決定されます。

そのため、固定資産税が5万円であれば都市計画税は1万1千円程度、固定資産税が10万円であれば都市計画税は2万2千円程度です。

新たに所有する不動産の都市計画税がいくらか気になる方がいらっしゃいましたら、ぜひご参考になさってください。

なお、固定資産税や都市計画税は、その年の1月1日の時点で不動産を所有する方に課せられる税金であり、その年の4~6月ごろに納税通知書と振込用紙がご自宅に郵送で届きます。

よって、不動産を購入した場合、はじめての納税通知書と振込用紙が届くのは、不動産を購入した翌年の4~6月ごろです。

そして、固定資産税と共に都市計画税も課せられる不動産を購入した場合は、その振込用紙は固定資産税と都市計画税がセットになっているため、固定資産税だけを納付したり、都市計画税だけを支払うことはできないため留意してください。

原則として都市計画税と固定資産税を個別に納付することはできない

固定資産税と都市計画税は一括、または4回に分割しつつ納税することが可能であり、納期は以下のとおりです。

固定資産税と都市計画税の納期

一括で納税する場合 4~6月の月末など、納税通知書と振込用紙が届いた月の月末など
分納第一期 4~6月の月末など、納税通知書と振込用紙が届いた月の月末など
分納第二期 7~9月の月末など
分納第三期 12月の月末など
分納第四期 翌年の2月の末日など

固定資産税と都市計画税は地方税のため、不動産が所在する市町村によって納付期限が4月末、5月末、6月末などと異なる

ご紹介した内容が、都市計画税をお調べになる皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

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